本当の意味での「寄り添い」とは?

幸せの形


人生を100年だと考えれば、その間に出会したさまざまな出来事からかけがえの無い思い出を得ることは幸せと言えるでしょう。

特に、その出会いを自身の裁量でコントロールすることができ、進みたい方向を制限されることもなければさらに幸福です。

しかしながら、「健康」を失えば、人は医療的な処置を受けることになり、それは誰かに依存しなければいけないことでもあります。

通っている病院で診察の予約をすれば、その日に他のスケジュールを入れることはできません。

入院でもすればなおさらのことで、好きだった食べ物を口にすることもできなくなるかも知れません。

お金というアイテムによって、「体験」を手に入れることは可能です。

もっとも、「体験」から学ぶのは本人次第ですし、何を学ばなかったとしても人生は100年なのですから、次の体験へと向かうのも否定されません。

経済的な独立によって、人は決定権を持つことになります。

もしも今日の食事代にも困っていれば、何も食べずに我慢するか、食べ物にありつけそうな場所に足を運ぶでしょう。

さらに寝る所にも困っていたら、1日の大半を食べることと寝床探しで終えてしまいます。

自分がどんな夢を叶えたいかなど、本当に夢になってしまうはずです。

人が描く理想のライフスタイル


「こんな自分だったら良いなぁ」と思い描くことがあるでしょう。

しかし、現実とはかけ離れていることも珍しくありません。

ある意味で、大人になるということは、自分の生き方に責任を持ち、発言や振る舞いによって変化する人間関係にも理解を得るが必要です。

職場の人間関係に困っていたら、その会社を辞めるのも方法です。

自分で進む自信があれば、起業だって可能だからです。

しかし、サラリーマンなら、会社がある程度守ってくれることも分かります。

不平不満をい口にしてみるものの、本当に路頭に迷ったらどんな生き方になるのか想像できないからです。

しかし、路頭に迷うという考え方そのものが誤解かも知れません。

自身の生き方を貫くには、そしてより良い人間関係を築くには組織からのしがらみから脱してこそという場合だってあるからです。

実際、会社勤めとしていると、上司や先輩から笑えないひと言を言われたりします。

そこに彼らのこだわりもなく、責任もなく、聞いた本人が苦笑いするしかないような話だからです。

もしも、個々に独立した関係なら、「その意図は?」と聞けたかも知れません。

しかしながら、サラリーマンというのは、会社という組織の中で生きているので、時に意味不明な出来事も起こります。

それが我慢できなくなると、出社できなくなってしまうので、注意しなければいけません。

そもそも、サラリーマンというポジションは、正論で生きる場所ではなく、組織内の関係性を大切にしながら生きていく所です。

それだけに入社前に社風を理解しておくことが大切なのです。

「寄り添い」というと対象者のことだけを考えがち


サラリーマンなら、自身の本音ではなく、会社としての方針を考慮して話をすることが多いはずです。

言いたくないことも言わないといけませんし、できることもできないと言う時だってあります。

つまり、施設に勤務している介護士は、常に施設の方針を鑑みて利用者に接することが求められます。

しかし現場で、施設の方針が取り沙汰されるケースは少なく、上司や先輩からの指示で左右されます。

自身の介護方針に合った先輩なら楽しい職場になりますし、合わない時はストレスがたまります。

利用者に対しても、配慮を理解できる人もいれば、配慮しても無反応の場合もあるでしょう。

話し掛ければ、問いかけに答えられるとは限りません。

話の内容を理解できない方が多いかも知れないくらいです。

つまり、「寄り添い」と言っても心と心の結びつきを感じられるケースは、幾つもの条件が重なり合った時であって、普段は手探りの中で小さな反応を見つけるに過ぎません。

「もしかしたら…」そんな感覚に浸ることが出来たら、明日の張り合いにすることができます。

その意味では、目線の高さを合わせたり、口調やトーンに気を使うというのは基本であって、「寄り添い」の一端に過ぎません。

また、利用者家族に対して寄り添っていかなければ、利用者の寄り添いにならないこともあります。

人の持つ人生観までを理解しない介護現場


認知症の利用者は、時に5分後のことも忘れていることがあります。

もっとも、忘れていることがあるのであって、忘れてしまうのではありません。

しかし、介護士は「忘れてしまう」として対応します。

そこで、利用者からの問い掛けに曖昧な返事をして、「そのうち忘れているだろう」と考えます。

しかしながら、そんな場合だけではありません。

利用者自身は、しっかりと記憶していても、それを口にしないことも少なくないのです。

「言わないから対応しない」

介護士の寄り添いは、不完全でも成り立ってしまいます。

なぜなら、介護士自身もそれほど多くの人生観経験を持っているとは限りません。

時には理解しようにもできないことがあります。

それだけ人生観はさまざまですし、人は加齢によって次第に本能的な感覚が強くなります。

感情的な交わし方を身につけることでも、寄り添いに似た対応ができてしまいます。

もっとも簡単に「寄り添い」を身につけたいなら、喜怒哀楽の部分から接してみるといいでしょう。

好きなことや楽しいこと。嫌がることや嫌いなことを掴み、利用者の対応で活用するのです。