テレビから聞こえたメッセージに勝手に答える!?

「介護保険制度」を改善して欲しい!?


これはあるテレビ番組から聞こえた言葉です。

正確な言葉ではありませんが、こみちとしては以下のように聞こえました。

「細かく指示しないと動いてくれない介護士が多いので、介護保険制度を見直して、利用者家族が安心して働ける介護サービスにして欲しい」と。

聞いた瞬間の率直な印象は、「ただただ寂しい」でした。

ポイントは2つあって、1つが「誰のための介護サービスなのか?」ということ。

そして、もう1つが、利用者家族の労働単価と介護職の単価を比較してみたらどうなるだろうかということ。

1つ目の「誰のため」という部分ですが、健康的で安全な暮らしという意味においては、自宅での生活以上に介護施設の暮らしはオススメです。

それは単なるイメージではなく、現役介護士としても断言できる部分です。

もっとも、いろんな介護士が在籍しているので、個々の利用者の好みに合うかは入所してみないと分からないこともあるでしょう。

それでも、健康的な暮らしは可能だと思います。

逆に、自宅での介護は、24時間365日を家族の誰かが見なければいけません。

誰か1人では到底無理ですし、複数が分担するにしても簡単とは言えないでしょう。

経済的な問題がクリアできるなら、施設介護も検討してみる価値は十分にあるはずです。

その理由として、介護士はいろんな利用者を見てきているので、家族の介護よりも適応性に期待が持てることです。

今の状況からさらに進んだとしても、施設介護なら問題なく介護を継続できるでしょう。

目安としては、要介護3になると自宅介護は難しくなります。

細かく指示を出すという発想も気になります。

実はある利用者を観察しても、どんな介護スタイルが適しているかは見解が分かれるところです。

確かに家族に想いも分かるのですが、それが利用者の負担になることだってないとは言えません。

「何も分かっていない! ウチの父(母)は…!!」

昔の姿の印象が鮮明すぎて、今を受け入れられない場合には、しっかりとした家族のケアも必要です。

例えば、1日8時間で働く介護士が週に5日勤務したとします。

24時間、356日を介護するには、4人以上の介護士が関わる必要があります。

つまり、自宅同様の介護スタイルを維持しようと思えば、専任の介護士を最低でも4人確保しないと難しいのです。

人手不足、低賃金が噂される介護業界なので、その「4人」をどう確保するのかが問題なのはすぐに理解できるでしょう。

家族が思う介護を継続するためには、家族内でできる限り対応し、それでも手に負えなくなったら「施設介護」のスタイルを変えましょう。

その際にポイントなるのは、「施設介護」で実施される介護サービスの特徴と、家族のケアの両立です。

どんなに介護施設のサービスが充実しても、自宅での生活そのままではありません。

そのままを再現するには、介護士4名の専任させる必要があるからです。

単純に1人の介護士に20万円支払うなら、4人分で80万円が必要です。

さらに経費や環境整備などを含めると月100万円を掛けるくらいの気持ちがないと難しいことが分かるでしょう。

だからこそ、細かく家族が様子を見て、施設介護では見落とされる利用者への深い愛情を届けなければいけません。

1週間に1回で十分でしょうか?

3日に1回なら満足するでしょうか?

自宅介護であれば、どんな時もずっと面倒を見なければいけません。

それを停止して、施設介護に切り替えるという場合に、誤解しやすい部分ですが「お金」だけで解決するものではないのです。

人にとって、自身の時間がうばわれ、手間が掛かることほど骨の折れることはありません。

利用者家族が安心して働ける状況を作り出すには、そこに何人もの介護のエキスパートが関わらないと難しいのですから、長時間の夜勤をし、暮れも正月も忘れて勤務してくれる介護士ってありがたい存在ではないでしょうか。

その時、給料の大小だけで、介護士を手足のように使えるものではありません。

現役介護士だからこそのアドバイス


絶対に自宅介護をする人は、介護の研修を受けましょう。

そして、自宅介護が必要になる前に自身でも施設で働いてみることです。

職員としてばかりではなく、ボランティアという形でもいいでしょう。

介護士がどれくらい考えて介護しているのかを知ると、「介護しかできない人」もいれば、「介護に行き着いた人」や「介護で再出発した人」など、いろんな介護士に出会えます。

最近では大卒も多く、さらに様々な社会経験を備えた介護士もいるので、そんな介護士に出会うと「お金を出せば」という発想は薄れるでしょう。

逆に「お金」だけで介護職に就いたとは限りません。

だからこそ、自身の生活を守りながら、介護士に両親の介護を丸投げしてはいけないのです。

足を運ぶ工夫も必要ですし、心配りもできないと始まりません。

少なくとも、こみちの勤務する介護施設に訪れる家族たちは腰が低い人が多いです。

「いつもお世話になっています!」

社会人として当たり前ですが、しっかりとあいさつしてくれるので、こちらも近況を詳しくお伝えします。

詳しくお伝えするには、それだけしっかりと介護しなければ分かりません。

これって簡単なことではありません。

これからの時代を考えると、誰もが介護スキルを身につけてもいいくらいです。

こんなに大変なことを代わってくれているのだと思えば、介護士の報酬も適正価格になるでしょう。

「介護」の内容を理解しない人が多ければ、「今の暮らしの妨げにならないように」と思うのです。

キーボードを打ち込むようにはいかないから「介護」は大変なのです。

プログラムで組んでしまえないから、一回ごとに利用者と向き合うのです。

介護の仕事を経験すれば、人生観が変わると思います。