「続々・新人さん、いらっしゃい!!」

対等に発言できるには


同じ負荷を抱えた状況で仕事を行うようになったら、ある意味で両者の立場は「同等」と言えるでしょう。

例えば、「絶対にしなければいけない」と言う状況と、「できたらしておきたい」と言う状況では、背負っているプレッシャーが異なります。

成果を見ると同じなので、つい両者を結果だけで判断してしまいがちです。

しかしながら、「結果」だけではなく「状況」もまた重要なファクターになります。

アルバイトとパート、正社員という区別は、雇用関係の違いに他なりません。

ですが、仕事に対する責任度合いの面では、正社員が最も重くなります。

つまり、「できて当たり前」と言う期待が掛かるだけに、「正社員」での経歴が評価されるのです。

「やったらできた」も凄いことなのですが、「絶対にやり切れる」と言うプロ意識の高さは、仕事場においての発言力に影響を与えます。

打たれ弱くナイーブな新人さん


入社して新人研修が進んでいます。

プレッシャーが掛かると仕事を続けられなくなると言う配慮から、「できることから始める」と言う方針で研修が始りました。

「〇〇してください!」と言う扱いはご法度で、その場その場で仕事を一緒にする姿勢が指導係に求められます。

伸び伸びと育ててたいと言うのも、今どきの教育方針でしょう。

しかしながら、同じプレッシャーを抱えてこそ「対等」なのだと言う考えからすれば、どうしても「仲間」ではなく、「半人前」に見えてしまうのです。

ところが、仕事のポイントを習得していくにつれて「仕事に慣れてきた」と誤解し、いつしか「自分は仕事ができる」と思い込んでしまうでしょう。

このブログでも、「介護」をどう理解するべきかを幾度も触れてきました。

そして、さまざまな角度からアプローチしてもなお、「介護とはなにか?」を断定するには至っていません。

それだけ、見え方や考え方に違いがあると思っています。

ポイントと言う誰かの解釈を習得したとしても、それはこれまでの説明を使うなら「施設介護」に従ったに過ぎない行動です。

利用者がそれをどう思うかも考えなければいけませんし、自立支援と言う介護支援の大きなテーマに沿っているかも意識が必要です。

「こう対処する」というのは効率的に学ぶための方法ですが、それだけではないことも理解しなければ、支援される利用者たちにとっては「ちょっと痒いところに手が届いていない介護」となってしまいます。

実際、新人さんの様子を見る限り、パターンを丸暗記するように研修を受けているのが気になります。

そこで見えてきた介護業界では何を学ぶべきか?


介護施設で、いち早く日勤から夜勤まで幅広い時間帯での勤務を担いたいなら、施設が求める技術力をしっかりと身につけるべきでしょう。

体調を崩した利用者が現れたら、まずはバイタル測定を行い、利用者の様子を細やかに確認します。

その行動が大切になる理由は、1つに利用者の生命や健康を維持するためだからです。

もうひとつの意味では、施設を含めた介護職としての責任義務を果たす必要があるからです。

「ここまでしっかりと対応したんだけれど…」と言う介護記録が残っていれば、利用者に起こったアクシデントも「避けられない突発事故」になります。

しかしながら、バイタルすら取っていない場合には、「もしもあの時!?」という憶測が挟まれるかも知れません。

場合によっては、その部分が訴訟の対処になることだってあるほどです。

だからこそ、手順を押さえた介護がとても重要になります。

その意味では、「施設介護」というのはプロとして介護サービスを提供するうえでも欠かせないポイントです。

一方で、介護現場での経験をもとに、別の事業展開を考えている人にとっては、「施設介護」の視点しか持たないことに勿体なさを感じます。

実は最近、利用者たちが不満を口にするようになってきました。

その原因として考えられるのは、これまで限界だと思っていた「施設介護」にまだ改良の余地があると利用者たちが気づいてきたのです。

何かを言っても「それはできません」と言い続けて来たはずなのに、実際にはちょっとした工夫で解決できたからです。

それはつまり、「施設介護」だけの対応から「介護」としての対応が加わった結果です。

「トイレに行く」のようなお願いではなく、「話相手になって欲しい」というのは、「施設介護」では削られやすい部分とされます。

なぜなら、時間対効果が見えないからです。

利用者の悩みに付き合っても、有益な結論が出ることはないでしょう。

しかしながら、「介護」の立場では、利用者への共感や傾聴はとても大切なことです。

そして、双方に深い信頼関係ができることで、利用者は落ち着きや安心感を得られます。

その意味では、日々の介護サービスそのままだけでは得られません。

市場原理という立場でも、効率的なサービスが可能になると、さらに質の高いサービスが求めれます。

こみちとしては、中高年の方が介護業界に転職するなら、介護の良い面だけでなく問題点や限界点なんかも理解しておいて欲しいと思うのです。

だからこそ、どう改良していくべきかも考えられるからです。

これが、対等な関係でなければ、どうしても上下関係が優先されます。

「施設介護だけをして欲しい」と上司に言われれば、弱い立場の介護士たちは違和感を持っても言い出すことは難しいでしょう。

どう対等になり、介護現場で支援方法を相談しあえるかは大切です。

ところが、「対等」ではなく「継承した人」になってしまうと、反論もできずに受け入れるだけしかできません。

まだ若い人ならそれも経験ですが、中高年の我々にとっては「袋小路」に迷い込んだ状況になってしまいます。

結局は「施設介護」を理解する一方で、「介護」にも目を向ける意識が大切なのでしょう。