肉体的にも精神的にも
介護の仕事をし終えて、「今日は楽だったなぁ」と思った経験がありません。
もちろん、「今日は楽しかったなぁ」と充実感に浸ったりすることはあるのですが。
なぜ、そんなに肉体的にも精神的にも疲れてしまうのでしょうか。
介護の仕事に慣れていないからということだとすれば、こみち自身が削る作業は利用者との関わる時間です。
というのも、介護現場は本当にスケジュールがビッシリで、同じ時間帯に組みとなったスタッフに恵まれないとバタバタ動き回って「熟す」しかないからです。
このスタッフに恵まれるという部分、以前に書いた「新人研修」の内容にもリンクするのですが、「介護」をどう捉えて作業として理解するかで介護現場の働きやすさが一変します。
ある意味で、「制限」が多いスタッフと組む場合、この作業はできないというケースもあって、流れとは別に「絶対にしなければいけない仕事」がポツポツと発生するのです。
つまり、ベテランスタッフも新人スタッフも、時間やクオリティーに違いはあっても、最低限の仕事を全て賄えることがとても大切なのです。
もちろん、新人教育では、人手不足もあって、施設サイドはかなり気を使った指導を心がけています。
それに甘んじてしまうと、新人によっては一部分の作業だけしかしないようになってしまうのです。
そのあたりまでを見据えて、新人教育は行う必要があります。
中高年にとって介護職を選ぶ利点
現役介護士であるこみちが思うのは、「採用されやすい」に尽きます。
中高年になって転職をすると、よほど前歴が秀でたものでない限り、キャリアは一度、リセットされる」でしょう。
なぜされてしまうのかというと、それぞれの会社には長年継続してきたやり方があって、その流儀を大切にしています。
つまり、転職希望者が面接で自身の経歴をアピールしたとしても、「流儀」にそぐわなければ採用さえ危ぶませます。
だったら、程よいやる気を見せて、「柔軟で対応力のある」印象を狙った方がいいはずです。
または、自身のキャリアに自信があるなら、「独立」を考えましょう。
そう考えると、中高年の方が介護職を選ぶ時に、「できますアピール」をする必要はありません。
むしろ、「介護の仕事を覚えたい」という謙虚さが好印象に繋がるでしょう。
それらを踏まえて、中高年でも採用されやすいこと」が介護職を選ぶ利点だと思います。
では、異業種と比べてどんなデメリットがあるのでしょうか。
ポイントは、「時間」と「個別対応」にあります。
介護の仕事は利用者に合わせることで成立するので、雨の日も風の日も、年末年始やゴールデンウィークさえも特別ではありません。
シフトに入っていれば、泊まりの用意をして出勤することも「当然」だと言えます。
ある時、台風の影響で電車が止まる事態が予想されたことがあります。
そんな時は、多くの介護士は時間を繰り上げて出勤し、施設で5食分を食べたという人までいました。
つまり、早朝に出て、翌日の昼過ぎまで施設にいた計算です。
それもこれも、介護職はシフトで動いていて、その時間帯を急に変更させることができないのです。
なぜなら、利用者たちの生活がそこにあって、滞ってしまうからです。
もちろん、常勤スタッフに比べて責任の軽いパート勤務という形態も選べます。
しかし、パート勤務の場合、時給換算されるので、さらに収入減になる可能性があります。
介護職で稼ぐなら、「夜勤手当」と「賞与」の充実が欠かせないからです。
さらに、介護職は利用者一人を相手にします。
もちろん、体操などでは多くの利用者の前で行いますが、基本は一対一です。
利用者が20人いれば、原則20回のトイレ誘導があると考えましょう。
パソコン作業のように、「コピペ」や「繰り返し」はできないので、毎回同じ手順を滞りなく繰り返します。
部署によっては、利用者のオムツ交換をして車いすに移乗させるという作業を、場合によっては何十人も続けます。
しかもスケジュールで時間制限もあるので、手際よく熟すことが求められます。
主力メンバーとして活躍できるスタッフになると、「もう少し評価されたい」と思うはずです。
また、アシスタントとして関わる場合、精神的に気を使うでしょう。
まだ若い年代なら良いですが、中高年になって「ハイハイ」と後ろをついて回るのも気持ちとして容易なことではありません。
ただ忘れて欲しくないのは、介護職なら採用されるという現実です。
異業種にはもっと高い報酬が見込める案件があるかもしれません。
しかし、採用してもらえずに就活期間が長くなってしまうのも困り物です。
それはそれで精神的に追い詰められてくるでしょう。
本当にギリギリの選択で、異業種でも見込みがあるならそれに賭けるのも方法ですし、収入を確保したいけれど当てがないというなら「介護職」はオススメです。
しかし、採用されやすい分、報酬や働き方は特徴的で、介護職として働く「うまみ」を上手に見つけることが求められます。