介護士の評価を決めるのは?

介護の仕事とは?


未経験者にとって、介護とは何かを具体的に理解することは大変です。

イメージをしては、「寄り添い」や「共感」が基本概念となり、オムツ交換や入浴、食事の介助を行うと考えるでしょう。

確かに言い当てている部分がある一方で、介護が客観的に判断し難いこともあり、「記録」をとても大切にしています。

個々の利用者について「介護記録」を書きますし、日々の業務についても記録を残します。

また、食事量やトイレの利用状況も記録されます。

その際、記録者書きますが、必ずしも実際に行った人が記録するとは限りません。

注意しなければ、介護現場で重大なトラブルが発生し、その対応にあたっても別の人の名前で記録が書かれてしまいます。

周囲介護士も対応した人とは別の人が記録したこと知っているはずです。

しかしながら、それが1週間、1ヶ月も経過すれば、誰がして誰が記録したのかは曖昧になるでしょう。

介護の仕事は、明確に結果が残るような場合以外、業務の評価はとても困難です。

オムツ交換を何回したから「よくできました」、何回だから「頑張りましょう」ということにはなりません。

しかし、介護士の給料や賞与は、日々の業務から判断され評価されるのです。

特に、現場の管理者である「リーダー」からの評価がポイントになります。

それだけにシフト勤務でリーダーと勤務が重なる時は、介護士として自身の評価をアップさせることができるのです。

「アレ? あの介護士、いつもと動きが違うなぁ」

そんなことに気づき、「そういうことなのか?」と驚きました。

さらには、ある介護士から「記録は書いておいたから」と言われて、まだ記録を書き慣れていなかったこともあり、「ありがとうございます!」などと本気で言っていたくらいでした。

もちろん、管理をする人は、そんな気細工に気づいています。

さらに、ちょっとした動きを見れば、その介護士が何に気付いて判断をし、介護に携わっているのかも理解するでしょう。

ところがです。

先日、頼れる介護士の異動がありました。

「なんであの先輩が?」

意外な事実は、根回しのできる介護士は異動の話が来たことに、家庭の事情や職場での悩みなど、リーダーにしっかりとアピールしていたのです。

その後、出された介護士は異動先がとても忙しい職場で大変だと漏らしていました。

「大変ねぇ〜。でも、〇〇さんは仕事ができるからだよ!」

親身になって悩みを共感するその人こそ、リーダーに媚びた張本人なのです。

介護の仕事は、売上金額や達成したプロジェクトの評価など、客観的なものが少ないだけに、人間関係のドロドロした駆け引きも多いようです。

険悪な関係の介護士同士が同じシフトになり、それに組み込まれたら現場で働き難いことこの上なしです。

両者は口も聞きませんし、助け合うこともありません。

しかし、現場の取りこぼしもあるので、同じグループになると余波だけを感じます。

両方の先輩の間を取り持ちながら働いた日は、いつも以上に疲労感いっぱいです。

仕事をすればいいだけではないからこそ、介護の仕事は大変なのでしょう。

そして、仕事ぶりを評価され、報酬アップに繋げるにも「大人のテクニック」が必要なのです。