介護現場で評価される人とは?

介護施設が求める人材とは?


現役の介護士として働いているこみちの経験を言わせてもらえるなら、介護施設を運営している経営者陣は、「質の高い介護サービス」を理想としています。

ただし、「「介護」における「質」とは何か?」の議論となると、実に多様な答えが出てくることでしょう。

その中でも、オーソドックスなものは、「利用者にとって最上のおもてなし」と答えケースが1つ、もう1つは「安全で均一的なサービス」となるでしょうか。

介護士として働く場合、後者である「安全で均一的なサービス」を掲げる介護施設は、とても事務的で、ルールや手段が厳格だと感じるはずです。

その背景には、介護サービスには必ずリスクが伴っています。

どんなに注意深く接していたとしても、偶然が重なれば「リスク」や「事故」は起こってしまうものです。

その際、事故の発生そのものを防止するのではなく、事故の発生を予見し、回避することが困難だったと立証することで、「その事故は止む負えないもの」と言う社会的評価になります。

つまり、ルール化することで、介護士は十分に義務を果たしていたのだとなれば、施設もまた社会的に評判を下げることにはなりません。

例えば、実際の介護現場で、転倒事故が発生したとしましょう。

利用者家族は、介護士の介護方法に疑問を感じ、施設の教育方針と介護士の不手際を理由に民事訴訟を起こしたとします。

立証責任は原告である利用者家族ですが、施設としては今後のことも考えると、どれだけ適切な介助をしていたのか説明することもあるでしょう。

その際、介護士のスキルアップ研修や、通常の介護方法が画一していて、実際に介護士のスキルも十分ではあったが、通常予見が難しいアクシデントによって、事故が起こってしまったと説明したいのです。

その意味では、手洗いの方法をポスターなどで壁に掲示することもあるでしょう。

確かに、民事訴訟と言う観点では有効な対策かも知れませんが、介護士として働くうえでは、とても窮屈な感じもします。

一方で、利用者の性格や運動機能を分析して、個々に合ったレクリエーションを導入して、寝たきりにさせない介護は、利用者に喜ばれることでしょう。

実現には、高いスキルが必要ですし、手間やコストを考えると、施設としての旨みは半減します。

しかし、考え抜かれた技を繰り出すことで、利用者の生活に再び潤いが戻ってきます。

介護士として積極的に技術を身につけたい人なら、そんな施設に転職をオススメします。

特に介護士になりたかったわけではないと言う人にとっては、手が抜けないので疲弊してしまうでしょう。

多くの介護施設では、施設長を含めた経営陣は、「安全面」を優先するはずです。

それは、組織を継続的に運営しなければいけないからです。

一方で、リーダー級の立場になると、安全性も気になりますが、利用者のもてなし方に個性が出ます。

レクリエーションに力を注ぐケースもあれば、自由度を高くすることで自立心を育むことも可能です。

そのあたりのイメージは、施設の方針を考えながらも、現場主義で取り組むことでしょう。

施設が求める人材は、管理職に近くなるほど「安全性」の意識が問われ、現場に近くなるほど「行動力」が求められます。

新米介護士が入職すれば、「手順」などをしっかりと覚えように告げられるでしょう。

さらに、失敗を恐れずに「積極的に取り組む姿勢」も求められます。

これも、経営陣と現場で考え方が異なるからです。