付加価値とは?
例えば、原価の3倍が適正な販売価格だとすれば、原材料 300円の食材で作った料理は900円で売り出すことになります。
上積みされた600円分の中には、商売するための営業費が含まれているので、差し引いた残りが手にする「利益」です。
店舗を簡素化したり、宣伝費を抑えるなどで「営業費」を減額できれば、理論上は「利益」が増えることになるでしょう。
そして、自社の強みを活かせす方法として、「ブランド」の創設があります。
「ブランド」とは、「ステイタス」でもあり、価格以上のパフォーマンスを発揮される手段とも言えるでしょう。
同じ原価の商品でも、片方にブランドが付けば、販売価格の面で差が生じるのは承知の通りです。
しかしながら、「ブランド力」は簡単に付きません。
有名人が使用しているとか、口コミなどがきっかけで、急激に支持を集めることもあるでしょう。
とは言え、どんな商売であっても、他社よりも強みを明確に持ち、付加価値という競争力を高めることがビジネスでは求められます。
介護業界
介護業界の収入源は、「介護報酬」と「利用者からの収益」です。
「介護報酬」は、介護保険制度によって導かれるので、同じような状況なら報酬も同様になります。
言ってみれば、「付加価値」が付けにくい分野です。
一方の「利用者からの収益」では、施設が個別に提供するサービスを販売することで成立します。
より快適な居室を用意したり、立地や景観を売りにしたりと、「介護」そのものではない魅力を高めることがポイントです。
つまり、介護業界がビジネス面で注目するべきは、「介護サービス」そのものではありません。
もちろん、介護サービスが見劣りする場合には、施設の評判にも影響が出ます。
しかし、それだけに力を注ぎ過ぎると、例えば現場で働く介護士の待遇を大きく改善することはできません。
株式会社と社会福祉法人でも、経営理念の違いが現れますが、「介護」と「それ以外」でどれだけ見直しできるかが大切です。
介護士の仕事は、毎日同じような作業の繰り返しです。
効率化を目指すことや、より上質なサービスを心がけることもできますが、介護報酬の意味では「介護」部分でどれだけコストを抑えた運営ができるのかが求められます。
それにしても、「介護士」は大変な仕事の割に、報酬がアップするチャンスも限られています。
特に付加価値を作り難いという点で、介護士の仕事は厳しいでしょう。
質の高いオムツ交換に加点はありません。
より傾聴で利用者のニーズに応じたとしても、介護報酬のアップもないのです。
一方で質の高さを求められるのも事実で、特に短時間でより多くの仕事を熟すように指示されます。
スキルアップが報酬に変化するよりも、施設運営の効率化につながっているので、介護士にまで報酬アップの予兆が届きません。
施設のさじ加減という面が、介護士のやる気や定着率にも現れるのでしょう。