介護施設を維持する難しさ
先日、12月末で数名の介護士や看護士が離職することをお伝えしました。
離職する理由はいろいろあると思いますが、若い年代の方なら異業種への転職も入ってくるでしょう。
また、看護士の場合には、もっと待遇面で満足度の高い施設や医療機関などへと移っていくのかも知れません。
一般の介護士の場合、人間関係や家庭の事情などで離職するケースが多いように思います。
介護士の仕事はその日のメンバーで分担します。
手の遅い人や新人が多ければ、自分の業務に加えてフォローも必要になってきます。
興味深いのは、メンバーによってヤル気を出したり出さなかったりする人が多いこと。
通常の人数以上に配置されていても、自分に回ってくる仕事がとても多く感じる時があります。
アレをしてコレをして、次はどうしようかと思ったら、一部のメンバーは談笑していたりして…。
こみちは中高年で、一般企業でサラリーマンの経験もあります。プロジェクトを立ち上げると、リーダーが選出され、サポートメンバーや技術協力者など、それぞれに与えられた役割を抱えるのが当然でした。
そこに若いメンバーが加わる時は、先輩や上司がサポートをして、業務のイロハを経験させて、スキルアップをはかります。
ところが、介護の現場では、扱う内容が家事的なこと。
しかも、専門家の特化されたスキルではなく、平均的に熟せるオールラウンドなスキルが求められます。
つまり、自分の得意な部分で評価されるのではなく、不得意な部分をいかに無くしていくのかが求められる職場です。
その意味でも、サラリーマン時代のように「強味」をパワーアップする方法を考えるよりも、「苦手をなくす」意識が問われます。
介護士に求められるのがオールラウンドなスキルなので、ある程度経験者は手の抜き方を覚えてしまいます。
それ故に、メンバーがいるのに「何だか疲れる!」という日があるのです。
しかし、一見しただけでは施設側も「非効率」に気づきません。
スケジュールを見て、今日は「アタリ」「ハズレ」ができるのです。
介護士の意識
人に尽くすのが好きな人や、おじいちゃんおばあちゃんが好きな人が、介護士になるとは限りません。
少なくとも介護士は時間から時間で動いていて、その間に分担業務を平均以上のクオリティーで行うことが求められます。
ペナルティーの1つが、「事故報告書」を書かされる失敗でしょう。
先輩からの口頭注意などは、書類に残すことはありませんが、評価に影響があるかも知れません。
そう考えると、いかに高得点を上げられるかではなく、ミスを少なくするかが求められます。
そこで、責任の少ない業務ばかりを選んで仕事をする介護士がいたり、そもそも手を出さないという人だっているくらいです。
前に進むためにも、ミスに注意して作業する介護士もいますし、その中で失敗し「事故報告書」や口頭注意を受けることも出てきます。
「誰のために頑張っているのか?」
「誰が喜んでくれているのか?」
そこを上司がしっかりと見抜くことで、後輩の介護士たちは頑張ることができます。
一方で、失敗やミスの起こった背景に目を向けないと、後輩介護士たちは自信やヤル気を失い転職や離職を考えます。
扱う内容に大きな変化がない仕事だけに、モチベーションの維持が難しいのです。
また、業務に変化や強味を加えにくい背景もあって、報酬アップにも結びつかない業界になります。
中高年が介護士を目指すのであれば、介護士のメリットを十分に把握して、スキルアップを常に視野に入れておきましょう。
「介護福祉士」が狙える「3年」を一区切りとし、さらに介護施設でやりがいを見つけて行くのか、それとも更なるステップアップを目指すのか検討しましょう。
中高年が介護業界で長く勤めるには、現場に残る方法以外に、ケアマネや社会福祉士などの相談業務に活路を見出すのがポイントです。
また、「相談業務」から「ファイナルプランナー」などの関連性の高い資格を加えて、自身の強味を持ちましょう。
他人のフォローやカバーばかりしても、報酬アップに繋がらないのも介護士の「あるある」です。
だから仕事に慣れてくると、手を抜く介護士が増えて現場が回らなく悪循環が出来上がるのです。