仕事を探す理由
「仕事」というと「大変」だったり「面倒」だったり、ネガティブなイメージを連想するかも知れません。
また、「生きていくため」だと割り切って働いている人もいるでしょう。
「夢を仕事にするべきではない」と聞いたことはありませんか?
「趣味」として楽しむくらいにして、「仕事=義務」にしない方が良いというものです。
「仕事」は苦痛を伴うものというイメージがあるのでしょう。
こみちは現役の介護士です。
生活支援を必要としている介護施設で働いています。
そこで暮らす「利用者」に接していると、高齢者の暮らしが見えてきます。
手先が不自由になり細かな作業ができなくなっても、率先して洗濯物を畳んでくれる人がいます。
時間が掛かるのですが、それでも「働く」ことに何らかの価値を見出しているように思うのです。
つまり、仕事は「自分らしく社会の中で生きて行くために欠かせないもの」と定義することはできないでしょうか?
今では「テレワーク(=自宅でネット回線を利用して働くスタイル)」という働き方も珍しくなくなり、通勤電車に揺られながら出勤しなくても働けるようになりました。
しかし、「社会の一員」という観点では、自宅から駅まで、ホームで電車を待っている時間、さらに座席に座れるか否かドキドキしながらも吊革を握り締め外を眺めている時など、実は目や耳が「現代社会」を感じ取っています。
事実、数年も通勤電車を利用しないと、電車の乗り方や揺られ方さえどこか落ち着かず、新鮮な発見や戸惑いを感じます。
この「発見」や「戸惑い」こそが「社会」に触れている瞬間で、「働く」とはそんな「社会と交わること」です。
いかにして自分に合った仕事を見つけるか?
これまでどれくらいの「仕事」を経験してきたでしょうか?
職種をあげれば、「1つ」という人も、「10以上」と答える人もいるでしょう。
しかし、こみちはあることに気づきました。
それは、「仕事」は自分で見つけるものであり、そうするために「社会」を知るのだと。
以前、美大を出ても「絵で食べられない」という話を紹介しました。
彼らは本当に「絵」が上手な人たちです。
それでも「絵を描く」ことを仕事にはできません。
そこに理由があるとすれば、「社会」と交わっていないからではないでしょうか。
もしかすると、社会に出て、自分はどんな絵を描いているとか、相手がどんな絵を望んでいるのかをしっかりとリサーチできれば、「スキル」を活かせたかも知れません。
それが事実だとすれば、接客業を経験した人は「ニーズ」をくみ取ることを無意識に心得ているはずです。
ムスッとした表情やヘラヘラした態度で接する店員に好感を持つ客は少なく、距離感やアプローチの仕方が重要なのだと分かるでしょう。
そこには、妙に礼儀正しいだけではない、相手とのバランスも重要になります。
実は、この感覚、営業マンでも同じですし、料理人にも言えることだと思います。
つまり、「職種」が異なっても「仕事」として共通する部分は多く、「未経験」でも過去の経験を活かせるチャンスはたくさんあります。
自分に合う「仕事」は職種では決められません。
むしろ、どんな作業や感覚を活かした仕事が合っているのかを考えましょう。
正直に言えば、こみちは「介護の仕事」が苦手です。
入職してからも「なぜ介護」を選んだのだろうと思っていました。
上司にも「介護の仕事が合わない」と相談したこともあります。
しかし、「本当に? 合っていると思うよ!」という意外な答えでした。
同僚に聞いても、「合っている!」と言ってくれる人が多く、「向いていない」と言われることがなかったのが不思議です。
自己分析すると、こみちは営業マンの経験が少しあり、「自分が嫌だなぁと思うことをしない」、「言いにくいことは先に声を掛ける」など、これまで経験したことを思い出して利用者に接してきました。
時には馴れ馴れしい口調もあったでしょうし、介護士として不手際な介助もあったはずです。
しかし、不思議と「不慣れ」で怒られることはありませんでした。
なぜ下手なのか、先輩や看護師に聞いたりもしたのは、「技術」を身につけると自分が楽になるし、される相手も不快ではないからです。
とは言え、やはり介護の仕事は合っていないと感じます。
自分に合った仕事と評価される仕事は異なります。
生きて行くためには、評価される仕事に就く方がいいでしょう。
また、自分のしたい仕事が明確なら、その仕事を分析してみることがポイントです。
どんなスキルを必要としているのか。そのスキルを身につける方法はどこにあるのか。
その意味では、闇雲に「絵を描く」だけでは達成できなのです。
そこからどうアプローチをして、自分に欠けていることを補っていけるかが大切のなります。
そして、ある程度そろってきた頃には、仕事が楽しくなるはずです。
なぜなら、自身の裁量で判断したり、アレンジや変化をつけられるようになるからです。
仕事が苦痛だと感じるのだとしたら、自身の持つ強みを発揮できていないからでしょう。
また、強みが見つからない場合には、業界に飛び込んでみるのもありです。
やってみればできたということも少なくないですし、そこで学べることは多いからです。
「ベース(=土台)」を作ってそこに立ち、さらに高いベースを作る。
それを繰り返す中で、最初は届かなかった場所に辿りつけるように思います。
今すぐには手に入らない「憧れの仕事」も、作戦次第で手に入るから「キャリアアップ」が大切なのです。