ふと気がついた事実
こみちが業界未経験から介護職に転職したことは、このブログでも紹介した通りです。
介護施設では、食事の介助も行いますし、入浴や排せつの介助も担当しています。
週に何度か行われる30分ほどのレクリエーションでは、司会を務めて利用者と一緒に歌ったり踊ったりもします。
人までで話すと緊張するタイプですし、決して社交的なことが得意だとは思っていないので、ここまでできるようになるまでには苦労もありました。
今になって思えば、オムツ交換をマスターするには、もっと簡単で確実な方法があることも分かります。
しかし、それは覚えてしまったからこそ思うことで、未経験者に結果だけを伝えても、「暗記した知識」のようになってしまうのも想像できます。
だからこそ、新人教育などでどのようなカリキュラムを組めば、少しでも早く作業できるようになるのかも考えられるようになります。
同時に、施設で行う研修だけでは補いきれない事態が発生することを、どう盛り込んで説明するのかは、教える側の苦労となるでしょう。
怒っても意味がない!?
介護の仕事を始めて、「頭ごなしに怒っても意味がない!」と感じるようになりました。
例えば、認知機能が低下した利用者は、今さっき食べた食事のことさえ忘れていたりします。
そんな相手に「食べたでしょう!」を怒ってもみても、「食べてないし…」を思われるだけです。
教科書的な手法としては「ホットミルクを勧めてみる」など、相手のニーズを一度受け止めることがポイントになります。
実はこのことが、会社の同僚や部下にも言えると思うのです。
指示に従わない部下を捕まえて、「何をやっているんだ!」と怒鳴ったとしても、相手は意味が分からずにキョトンと目を丸くしているでしょう。
もちろん、自分が出した指示が不的確なら自身で反省するしかありません。
しかし、他の人なら指示の内容が伝わる時でも、ある特定の相手に伝わらないとしたら、それは認知機能の問題だからです。
認知機能の低下は加齢によっても起こりますが、そもそも論として、個人のキャパは大きく異なっているのも事実です。
一度聞けば理解できる人がいるように、何度言っても失敗やミスを繰り返す人がいて、それ事態を改善させる試みも必要となりますが、それだけに固執しても全体として時間の掛かる割に改善しません。
こみちが介護職を続けられている理由
ここだけの話ですが、介護職に転職するのはとても心配でした。
他人様の排せつなど、とても扱えるとは思えません。
食事や入浴などの介護にしても、不安しかありませんでした。
まして、歌や踊りまであるとなれば、人前で披露するなど大きなストレスです。
それでも介護の仕事を続けられたのは、チームのリーダーが介護経験に合わせて仕事量を増やしてくれたからです。
いきなり、アレもコレもと押し付ければ、経験の浅い新人はいずれどこかで潰れます。
そうならないように施設側は成長をジッと待っているのです。
今にして思えば、もっとして欲しかったのだと気づいたことがたくさんあります。
そうです。こみちがここまで介護の仕事ができるようになったのは、個人の頑張りもありますが、施設側の支えも見逃せません。
特に中高年の転職組みは、ただでさえ転職で苦労する年代です。
業界未経験で介護の仕事を始めるには、何らかの事情があることくらい察しは付きます。
もしも、もっと稼げるスキルや資格があれば、多くの人はその道を進むはずだからです。
つまり、中高年の転職組みが面接に来た時、企業は「その人にチャンスを与えたいか否か」で採用を決めているのではないでしょうか。
それなのに、自分の自慢話をずっとしたり、待遇面の不満を口にしたりする希望者をどう見るでしょう。
こみちも決して面接で100点の振る舞いができたとは思いません。
しかし、こみちの何らかのを評価して、チャンスをくれたのだと思います。
なんだ今更、そう思われるかもしれませんが、「自分だけで」という気持ちは捨てて、「恵まれている」と謙虚になることが我々中高年の転職にとって重要です。