出会いと別れが多いのも介護現場のあるある!?
介護の仕事は、利用者の生活を支援することです。
もちろん、その支援方法や、利用者からのニーズに曖昧さがあると、介護支援を難しくすることがあります。
しかしながら、介護施設や介護職のスキルを踏まえて主導的に判断している限り、支援の内容は簡単には変化しません。
例えば、介護施設で使われるリフト機能が搭載された専用の浴槽。
自宅での入浴が難しい人でも機械浴なら安全に入浴できます。
一方で、そんな機械に頼った支援は温もりを感じられないとして、人手に頼った支援を尊重する施設もあるでしょう。
人手を重んじる背景には、見ようによってこの「機械浴」が冷たい支援にも感じるからです。
施設では珍しくない光景ですが、車イスに乗った利用者が半裸の状態で縦列に並び、介護職が分担して入浴をさせています。
初めて見ると、まるで芋洗いでもしているように見えるでしょう。
「利用者は、ジャガイモや人参じゃない!」
そんな風に感じたら、人の手を使った支援で入浴を行いたくなる気持ちも分かります。
しかし、介護は利用者の生活支援ですから、個々のこだわりを追求すると、無限に細かい介護となり、どうしても非効率になるのは避けられません。
言い換えれば、コスト度外で行う究極の介護なら、効率性を無視しても問題ないでしょう。
一方で、ある決められたコスト内で介護サービスを提供するなら、どこまで個人を尊重し、どこから効率的な介護サービスにするのか明確に決めなければいけません。
安いコストのままで高い理想だけを追い求めれば、やがて従業員は疲弊してモチベーションを失います。
最悪の場合には離職してしまうでしょう。
実際には、離職を決めるに至った背景はさまざまです。
施設内の人間関係だったとしても、多くはそんな理由を口にすることもなく離職して行きます。
「身内の介護をすることになったので…」
もっともらしい理由を選び、仲間が抜けて行くことになります。
一方で、新しい入職者も来ます。
こみちのように全くの未経験者ではなく、以前にも別の介護施設で働いていて、即戦力を期待される人物です。
仕事に馴染むまでは「日勤」を担当し、段々と早朝や遅番など、シフト変更に応じた勤務スタイルを目指すそうです。
仕事を辞めることに決まった事情などありません。
「今月末で辞めることになりました!」
離職の話を聞けば、正直、驚きます。
しかし、「もっと一緒に頑張りたかったです!」とは口にしません。
良い人だったと思っても、その人の決めた進路を無責任に周りで騒ぎ立てたくないからです。
また別の介護施設で働くのか、介護とは異なる業界に移るのかも聞きませんでしたが、仲間が一人、現場を去って行きました。
若者世代なら、介護士以外の業界でも活躍できるでしょう。
しかし、我々中高年世代は、全くの未経験に戻るよりも、これまでの経験を活かした転職が理想です。
さらに、同じ業界ではなくても、システムや構造が似ている業界であれば、介護経験を無駄なく活かせます。
営業マンや福祉道具の販売などにも、強みを発揮できるでしょう。
同じような毎日に見えて、人が変わって行くのも介護施設ではよく見かける光景です。