介護職は「いつもの仕事」が多い!?

介護職の役割について


介護経験がなかったこみちは、介護職になる際に「介護とは何か?」、「介護職の役割は?」と自問自答してきました。

そうすることで、未経験の仕事に少しでも早くなじみたいと思ったからです。

現役の介護士として言えることは、介護(介助)の方法次第で利用者自身の満足度を向上させることができます。

向上すれば、表情が豊かになりますし、施設内での暮らしに安心感を感じてもらえるでしょう。

一方で、行き届いていない介護だったら、介護現場はどうなるでしょう。

最低限のケアを行っていれば、施設の衛生は保たれ、個々の利用者も安全に暮らしているはずです。

もっとも、不適切な介護を続けてしまうと、利用者の生命や健康を脅かす事態に発展してしまいます。

もしかすると、介護未経験の人にとって、最低限の介護と不適切な介護の境界線が分からないかも知れません。

先に言ってしまうと、その境界線は状況や介護士の価値観によって変化するものではなく、かなり明確に区別できます。

不適切な介護とは、健康や生命の危険を伴うので分かりやすいでしょう。

介護初心者の場合、本人としては頑張ったつもりでも、その過程や結果において不適切な介護になってしまうことがあります。

そうならないために、介護施設では入職者を対象とした研修を行ったり、フォローアップ制度などを設けているのです。

つまり、初心者が正しい介護(介助)を覚えるなら、間違えた介護を覚える前にしっかりと指導を受けた方がいいでしょう。

少なくとも半年を経過すれば、ある程度介護ができるとみなられ、大きなミスでもしなければ日々の仕事は何となく過ぎてしまいます。

しかし、大きなミスにならなかっただけで、危険性の高い介護であることに変わりありません。

介護士が行う介護は、食事、排せつ、入浴が代表的です。

この3つをどれだけ安全に行えるかが、介護士の評価となるでしょう。

また、技術を先行させた評価は、看護師たちが病院や介護施設で行う方法に似ています。

彼らの仕事は、介護士以上に健康や生命に直結していて、ちょっとした誤解で行ったことが、医療事故になってしまうことも十分にあります。

つまり、看護師は、それだけ不適切な看護にならない意識が求められます。

安全性の高い介護なら満足できるのか?


では、適切な介護であれば、それだけで十分でしょうか?

先にも説明しましたが、最低限の介護では利用者の健康や生命は確保されるものの、フロアー内はどこか覇気のない利用者たちが目につきます。

こんな状況になってしまうのは、利用者の数に対して介護士の数を抑えた場合です。

一般的なフレーズとして、介護士1人が利用者何人を担当するのかを示したりします。

実は、「1対3」というのは、介護士1人が3人の利用者を担当するというものではありません。

在籍している介護士の数と施設に入所している利用者の数を比べたものです。

多くの介護施設は24時間動いています。仮に8時間勤務であれば、3人いなければ24時間1人の利用者をケアできません。

つまり、「1対3」というのは、「1対9」にもなってしまう可能性があります。

介護士1人で9人の利用者を見るには、どうしても必要不可欠なことから手をつけていくはずです。

トイレ誘導やオムツ交換など、放置することができない業務を、いかに衛生的でスピーディーに行えるかがポイントになるのです。

個々の利用者からのニーズにどこまで応えるかは、その介護士の考え方になるでしょう。

人は、安心感を得たい時に信頼できる人の側にいたいと思います。

利用者にすれば、介護士かも知れません。しかし、複数の利用者を相手に、寄り添うことができるか否かは、介護士の力量に関わってきます。

実際、聞こえないふりをする介護士もいますし、粘り強く寄り添う介護士もいます。

こみちとしては、両者の介護には見えない開きがあると思いますが、それだって不適切な介護ではないことが重要です。

結論を言ってしまえば、利用者の心身機能を向上させたいのであれば、介護士ではなく作業療法士や理学療法士などの専門家になるべきでしょう。

なぜなら、機能訓練士になれば、日常の介護ケアから外れることができます。

利用者と向き合い、個々のニーズを聞き出してリハビリを行えます。

場合によっては、日頃の介護状態を観察し、自身の思うケアに繋げることも可能です。

言い換えれば、介護士の日常業務は、「いつもの仕事」を繰り返すことです。

お茶を配り、オムツの交換をして、入浴を済ませたら食事を提供する。

順番こそ違いますが、3ヶ月くらい同じ時間帯に入れば、何をしなければいけない時間なのか分かるはずです。

もちろん、イレギュラーの仕事はあります。しかし、夜勤帯でもなければ、1人だけで現場を回すことはないので、初心者ほど安心して働けるでしょう。

慣れるまでは疲れるかも知れませんが、最低限の仕事を優先的に進めていけば、短期間でも仕事を覚えられるはずです。