有資格者としての感想
こみち自身、二十代の頃に介護職を考えたことはありませんでした。
医療や介護のような分野に進みたいとは思っていなかったからです。
でも、何か自分にできる仕事があるだろうかと思った時期にハローワークで「介護職」を紹介されて、チャレンジしてみたと言う感じです。
担当者から実務者研修の募集があると勧められて、約6ヶ月の研修なのですが、座学と実務の両面から学べるので、その間に「介護職」を検討できるのも魅力でした。
研修の終わりになって、老健に見学を兼ねて施設訪問し、学校で別のクラス(初任者研修)の方で知り合った人が働いていて、仕事内容ややり甲斐を含めて少しですが現場の話も聞けたのもあって、経験してみるのもありだと思うようになりました。
そして、研修先とは違う介護施設で3年間働いて、介護福祉士の国家試験に合格して有資格者になりました。
そんなこみちが思う国家資格としての「介護福祉士」ですが、「試験内容」の難易度もですが、「実務3年以上」を勤めることに大きな意味があると思います。
つまり、座学として知識だけであれば、他にもっと難しい資格試験はあります。
でも勤務しながらの試験なので、現場が忙しい時なら前日まで勤務して試験に臨むことも当たり前ですし、シフト勤務と家事などが重なっていると、勉強時間を割くことも楽ではありません。
実際、試験当日、試験会場に向かう電車内で同じ受験生と思われる方を見つけて、その方はテキストを膝に置きうたた寝されていました。
疲れている感じで、昨日まで勤務だったのかなぁと思ったことを覚えています。
学生の頃のように試験だけでスケジュール管理しているのではない中で、試験を受けることがとても大変なのです。
しかも、職場ではあの人は何回も受験していると言う噂も流れて、一回で合格することがプレッシャーにもなりました。
言い換えると、100%できることでも、その時に本当にできると言う難しさが介護福祉士の試験だと思います。
だから、試験内容をパラパラと見て、合格基準の6割くらいが解けたとしても、それは当然なんです。
そうではなくて、3年間、介護施設で働けばいろんな経験もあって、悩んで涙もして、でも頑張って働いて、そして働きながら試験の準備をして、合格まで果たすということの一連に意味があります。
同じ職場で、こみちよりも一年前に合格された方は、退職時期と重なっていて、その月の勤務の半分くらいが夜勤でした。
夜勤専従なら体も慣れますが、日勤をして夜勤になってまた早出してと時間帯が不規則になれば、疲労も回復しません。
ゆっくり休んで勉強だけしたいと思う中で、合格されていたので、余計に感動しました。
退職される時に「来年だろう。頑張って勤務して合格しろよ」と言ってもらえて、こみちもあと一年頑張ろうと思ったことをよく記憶しています。
とてもいい先輩でしたが、施設の方針や職場環境によっては合う合わないがあります。
最後まで何も言ってはくれませんでしたが、思うこともあって退職されることになったのではとこみちは思っています。
つまり、試験問題が解けるかではないです。
慣れない環境でも働き続けて、3年の現場経験を獲得し、実際に落ちるプレッシャーに負けないでしっかりと合格するまでが介護福祉士の試験なんです。
イメージするなら、明日、自動車教習所の卒検を受けるようなもの。
運転はできるのも分かっていても、「乗り降りの手順ってどうだったっけ?」と言う不安ってないでしょうか。
何秒前に目視してウインカーを出すのか…。
試験でそれを間違えずにやり切ることが介護福祉士の試験なんです。
実際、初任者研修だけ持っている先輩は、試験で落ちる不安があって受験しないと言っていました。
試験そのものではなく、万が一の失敗にそれだけ仕事ができる人でも不安に思うものです。
受ければ絶対に合格できるくらい仕事ができる人なのに、それだけ経験者だからこそ不合格が怖いですね。
受けたら受かった。
そんな難易度ではなく、絶対に合格して当たり前の試験だからこそ、介護福祉士の試験は怖さもあります。
だから、合格された方は「楽勝だった!」と言うかもしれません。
それは合格したからです。
でもこみちは、もう同じプレッシャーの試験は受けたくないです。
あの頃のように頑張れる自信がありません。