中高年に「未来」はあるのだろうか?

 社会で何が起こっているのか?

高齢者がますます増え、介護サービスを必要とされる人も増加するでしょう。

だから、「介護職がおすすめ」と考えるのは少し安直かもしれません。

と言うのも、介護職と言えば、やはり体力が必要ですし、年末年始、大型連休、お盆休みもシフト勤務が続きます。

例えば、介護職を生涯の仕事に選ぶという覚悟があるなら、実際に介護スタッフとして働いた経験から言っても、やり甲斐のある仕事だと思います。

しかし、介護スタッフとして入職すると、さまざまある仕事の中でも利用者と接することが多い担当になるでしょう。

入浴やトイレ、オムツ、食事など、人が生きる中で必要不可欠なことに関わります。

しかしながら、介護とはそれだけではなく、「生き方」とか「自尊心」のようなものにも向き合っていきます。

そしてそれは、介護スタッフという立場ではなかなか触れられない部分で、経験を重ねて介護福祉士、ケアマネとステップアップして初めて知ることになる部分でしょう。

こみちの場合、その途中である介護福祉士の資格を取得したに過ぎないので、もしもこれから介護業界に関わるなら、それこそケアマネや施設運営のような介護をもう少し広い視点で向き合っていけるとさらに大きなやり甲斐にも繋がると想像できます。

しかし、今は同居する両親が少しずつ加齢でADLの低下が見られ、いろんな思いを持ちながら在宅介護をしています。

施設に預けられる要介護まではまだありますが、一般人が段々と老いて行く様を両親の生活を見ながら感じているのです。

「オムツの付け方」を介護スタッフになれば始めるでしょう。

でも、オムツをつけたがらない利用者がいて、彼らは「トイレに行きたい」と訴えます。

「オムツでしょう!?」

介護スタッフならそんな風な言葉を説明するかもしれません。

しかし、立位に不安があっても、排せつ機能に問題があっても、オムツで用を済ませることは羞恥心との戦いです。

何が言いたいのかというと、介護は突然始まることではなく、一般人から段々と始まります。

その移行期間は人によって異なりますが、子育てのように「何歳で何ができる」とは言えません。

奥を知れば知るほど、介護という仕事は幅広く、言ってしまえば介護スタッフという立場で仕事さえできればいいという割り切りをするのか、もう少し老いるということを自分なりに咀嚼して理解しようとするのかでも違います。

介護業界というのを例に挙げた訳ですが、他業種でも同じことが言えて、しかも世代の若い人の感覚に合わせなければいけないことも増えるでしょう。

これからも社会と関わるために、自分が何をして役立てるのかを見極める必要がありそうです。

必要とされるために、今までの常識や価値観だけでは受け入れてもらえません。

時代が随分と変わったなぁと感じながら、その中で自分が生涯続けられる仕事を見つけたいものです。