たまたま行政の窓口を訪れたのですが…
要件を伝えて、その処理をしてもらう間待っていた時のこと。
年齢70代後半の女性が「インフルエンザの問診票が欲しい」といきなり窓口に現れました。
すると応対した係員が、「ここには問診票がないですよ」と答えます。
しかしながら女性は「ここ(行政窓口)に行くように言われて来たんだ」と引きません。
「でも無いので…」とまた係員は同じ言葉を繰り返します。
高齢者福祉に必要なこと
同年代の両親と暮らしているこみちには、二人の対応がもどかしく思えました。
訪れた女性は、インフルエンザの問診票をもらうことができれば、かかりつけ医に出向き、希望通り接種が受けられます。
一方で窓口で対応した係員は、もしかすると自身が任されている範囲の仕事だけを考え、「問診票は無い」と答えたのでしょう。
つまり、二人の話には、欠如した部分があって、思うように進展できませんでした。
もしも、高齢女性が「どこに行けばいいですか?」と聞ければ、違っていたかもしれませんし、係員も自身の知識で対応できないなら、一度席を外して同僚や上司に「インフルエンザの接種」がどこで開催されていて、行政の窓口はどこなのか確認してもいいでしょう。
もっと言えば、総合窓口の対応で、その行政機関ではないのなら、訪れた女性の話から別の窓口に連絡して話を聞いてみても良いはずです。
そこまでする必要があるのか?
と思うかもしれませんが、高齢者の行動は、現役時代よりも見えている範囲が狭くなりがちで、何をどこで確認しなければいけないのかを察するのがどうして難しくなります。
一方で、行政窓口の係員に精通した業務の知識が不足していると、これまた何を確認しないとことが進まないのかも分かりません。
下手をすると、適切な窓口が分からないことで、予防接種を受ける機会を逃してしまうでしょう。
例えば業務を案内できるタブレットがあれば
窓口の係員が行政職員ではなく、派遣社員のような立場なら、どうしても行政機関の制度面で全てを網羅することは難しいでしょう。
事前に教えられた範囲内で処理できることなら対応できても、今回のようなケースでは埋められない業務があるはずです。
そこで、窓口担当者が知識を持つのではなく、例えばタブレット端末の操作だけは精通し、訪れた人の話を聞き、必要に応じてそのタブレットを操作します。
可能なら、訪れた人がパッと見て分かるように、何階のどこの窓口に行くべきかまで教えてもらえたら楽でしょう。
相談内容によっては、訪れる建物が異なるのかもしれないので、その場合には今居る場所からどう行けるのかまで紹介できたら便利でしょう。
高齢者福祉にとって、行政の役割は欠かせない側面も多く、それだけに行政の入り口となる窓口業務の在り方は、暮らしやすさとも密接に関係するでしょう。
各担当者で補うことが難しいのであれば、総合窓口のように場所で、解決できるためのサポートがあると親切ですし、結局はそれぞれの業務もスムーズになるので、効率的な対応が期待できるのではないかと思うのですが。