「人生をやり直す」と意気込んでみてもって話

 夢を叶えるのは10年計画!?

努力とか心構えという話だけなら、10年をひとくくりにすれば、誰でも夢を叶える一歩手前まで到達できるだろう。

しかし、例えば芸能界には美男美女が当たり前のように集まっていて、地元では評判だったというレベルでは平均的で、売り出すポイントとは言えない。

そこで考えるのが、キャラクターの設定なのだろう。

おバカキャラを設定するにしても、単純に問われた状況で、脈略のない立ち振る舞いは演出としても活かせない。

ある意味で「そっち?」という意外性を、正当的な回答とは全く異なるアプローチで見つけることが求められる。

ある芸能人が質問を受け、「月に何度行きましたか?」と聞かれて、「いいえ。月には一度も行ったことがありません」と答えたというシーンがあった。

「月」という言葉の誤解から出たエピソードではあるが、一瞬、moonの月を連想した人でも、相手が自分を宇宙飛行士では無いことを理解しているなら、そんな質問などしないと想像できる。

ところが、その芸能人は本気でそう答えたのか、笑いを取りに行ったのかは分からないけれど、「行ったことがない」と答えて質問者から笑顔を引き出した。

「そうじゃないですよ〜」と。

つまり、おバカキャラとか天然キャラのような設定は、1から始まり8まで進んだ次の一手で、それは9になるための一歩ではなく、逆に7.8あたりを狙っている。

7でもなく、7.5でもない微妙さがキャラクターになるからだ。

もちろん、正統派を狙うなら、9や10を目指すべきではあるけれど、たとえそこに到達できたとしても、まだまだそこには数多くの夢人たちでひしめき合っている。

音程を外さないで歌える特技

カラオケの採点システムを使い、ほぼ音程を外さないで歌える特技を披露している人を見かける。

こみちは音痴だから、そんな人を凄いと思ってしまう。

ただ、芸能界に目を向けると、「歌が歌える」という特技で売り出していない人でも、結構、歌が上手かったりする。

ポイントは「音程を外さないこと」ではなく、「人に聴かせられる」か否か。

つまり、音程の取り方以前に、外見や声質など、いくつもの条件が整っていなければ、「歌が上手い」という売り出し方では注目を集められない。

というのも、そもそもは音程を外さないで歌える特技は凄いことだ。

でも、それは多くの才能豊かな人の中では、「8」まで到達した人に過ぎない。

9や10、さらにもっと先へと進んだ人がたくさんいるから、「8」のままでは泣かず飛ばずになってしまうだろう。

10年という年月を費やせば、「8」までなら多くの人が何らかの分野で到達できる。

しかし、さらに進むのは大変だし、そこにはまだまだ多くの人でひしめき合っている。

「8」からの対処を先に考える意味

つまり、人生を楽しくするためには、「8」からの対処に尽きるのではないだろうか。

地頭が良かったり、美男美女として生まれたりすれば、それだけで1つ目の「8」を掴んだことになる。

しかし、それらの良さを活かせなければ、「昔は頭が良くて、東大にも行けるって評判だったんだよ」という昔話で終わる。

思うに、何かの資格を取得することは、結局のところ新たな「8」を手に入れることでもある。

美男美女の人が、地頭の良さを活かして、気象予報士の資格を取れば、それぞれは「8」だったとしても、掛け合わせることで「10」になることもあるだろう。

欠点やコンプレックスを個性に変える!?

多分、身長が3メートルもあったら、本人は気にしていなくても、外に出るだけで目立ってしまう。

それに電車に乗るにも入り口は狭いだろうし、不便なことも多いはずだ。

安易な例えではあるけれど、バスケットボールやバレーボールのようなスポーツでは身長の高さが活躍する。

選択肢として一択ではないけれど、本人が活かそうと思えば「8」になるポイントを持っていることになる。

「〇〇が不得手」ということも、欠点やコンプレックスになり得るけれど、それだって同じように悩んでいる人はいるだろう。

そうだとするなら、そんな彼らにとって行動できれば、「8」に変えることもできる。

興味深いのは、特技ばかりが「8」になるのではなく、どんなことでも「8」にできる可能性はある。

言い換えると、欠点やコンプレックスをマイナスと考える必要は皆無だ。

こみちも試行錯誤中です!

自身の好きなことを思い出せば、いくつか何か思いつくのではないだろうか。

例えば「読書が好き」という個性も、「これまでに1000冊以上、読みました」と話したら、きっと「読書家だね」と言ってもらえる。

でもそのままでは「8」に過ぎない。

例えばある作家について深掘りしてみるとか、滅多に本を読まない人にオススメできる一冊を見つけるとか、漠然と蓄積された読書経験を整理し直して、「8」からどう変化させられるのかを考えたらいい。

売れるコツが分かったなら、自身が作家になるということもできるだろう。

人の寿命を逆算したら、トライできるのは約40年くらいではないかと思う。

つまり、夢を描いて10年を費やして「8」になったら、もう残りは30年しかないことになる。

その意味では、高校生くらいの時に憧れる夢ほど、失敗せずに花咲かせたいのが本音だ。

だからこそ、すでに実績のある業界や評価がしっかりした中で頑張ることが大切で、その世界観まで自分で作り出そうとすると10年ではなく40年を掛ける大プロジェクトになってしまう。

自分は自分でも良いけれど、何か一つだけは「8」から変化させたい。

それが生涯続けられる仕事になるのだろう。