両親の介護をすることになったら

 「介護」って何だろう?

介護福祉士でもあるこみちが考える「介護」とは、「人生を考えること」です。

「人生」というと重く感じますが、平たく言えば「どう生きるか?」ということ。

両親の介護で考えるべきポイントは、同居するのか否か。

そして、最終的に「介護施設に入る」か否かです。

一般的な話をすると、要介護3以上認定されたら「介護施設」を検討しましょう。

要介護3とは、「トイレが一人でできるか?」という段階です。

つまり、要介護3、要介護4、5と進むにつれて、できないことが増えて、トイレから入浴、着替え、起きる寝ると、人の生活の大部分に関わる段階で、それを家族だけで支えることはおすすめできません。

本人、家族の心身が不健康になりやすいからです。

冒頭で、「施設に入るか?」という話をしましたが、「入るか?」ではなく「入ってもらう」というのが本音です。

しかし、問題があるとするなら経済的な負担で、介護施設を入居という形で利用する場合、月額込み込みで10万円〜というのが相場になっていて、家から近いとか要望が増えると金額も20数万円まで跳ね上がります。

例えば関東圏で都内の介護施設を利用するのは、土地代もあって高額になりやすいでしょう。

栃木県や群馬県など、東京から離れるほど、利用代金も安くなります。

しかし、家族が頻繁に訪れることが難しく、「入所する」とは新たな生活を選ぶという覚悟が必要です。

両親の介護が気になる方がチェックするポイント

まだ同居していない場合、両親の介護がどれくらい必要かは、家の様子でも分かります。

まず、老いて来ると家の中が雑然とします。

物を見えるところに置きたがるので、ごちゃごちゃした印象です。

家の隅々までしっかりと整頓され、掃除されているのかもポイントでしょう。

視力が衰えて来ることで、カビなどがあっても気にならないことも多く、トイレの臭いがキツかったり、汚れていることにも無頓着になるからです。

できているという意識が両親にはある

注意として、老いたからと言って「できていない」とは両親も思っていません。

なので、「ダメ」を連発しても口うるさいとしか思われません。

方法を相談するというスタンスで取り組み、さらに解決が難しい場合には「同居」の検討が浮上します。

こみちの家でも、両親は今までと同じ生活は維持できていますが、新たに片付けをする、いつもはしない場所の掃除をするとなると、もう自分たちではできません。

それが一軒家の場合、庭などの管理を含めて、生活をコンパクトにする準備が求められるでしょう。

「使っていない物を処分する」ということが、今の70代以降の方々は苦手というケースも多く、それを理解して断捨離するまでが一苦労です。

こみちの場合、まず両親だけでは片付いていません。

ある意味、両親が居なくなった時に一気に処分するという選択肢もありますが、業者を使う場合には50万円以上のコストになることを理解しておくべきです。

現役世代の方々は、働いていてそんな時間が割けないと思ってしまうかもしれませんが、入院や介護などが始まると、10万円単位でお金が必要になるので、そのあたりも理解して準備しましょう。

「そろそろ片付けしよう!」

「面倒くさい」

こみちの家では、そんな会話が当たり前です。

誰のためなのか?という部分で、老いてくると本当にレスポンスが下がります。

でも、「ダメでしょ!」「ちゃんとして!」と怒ってはいけません。

そんな両親とどう向き合えばいいのか、究極的には現役世代がコントロールするしか無いからです。

まとめ

同居をするのか。

介護施設を利用するのか。

このポイントをしっかりと理解しておきましょう。

お金の問題に加えて、時間までも奪われるのが介護です。

別居の時なら、時々でよかったのに、同居すると三度の食事から掃除洗濯と、何かと自由が奪われます。

そこで、両親に介護が必要になる前に、話し合いをしておきましょう。

介護施設に入ることやその費用などを話題にしておくことで、お互いの負担も軽減できます。

そして、不安を感じた時は、両親が住んでいる地域の役所(福祉課など)に相談しましょう。

具体的に分からない場合でも、「どんなサービスが利用できるのか?」という振り方で担当者から説明を受けます。

そうすると、公的な介護サービスを受ける手順なども聞けて、自分自身もどんなことを考え準備したらいいのか分かってきます。