父親の認知症状から叔母との関係

 昨日の口論でも

昨日、叔母の家に寄ってきました。

本当なら叔母の年金とこみちたちからの持ち出しを合わせて、介護施設への入所をと考えていました。

しかし、叔母の意思は固く、今の生活が困難でも立退を考えるつもりはないの一点張りです。

事実、水漏れをさせてしまい下の階に住む方に迷惑も掛けて、駆けつけた不動産屋からもかなり厳しい言葉で責められたようです。

とは言え、叔母は全く以前と変わるところがなく、それだけ今の状況が理解できていないと感じさせます。

一度はこみち宅に招くことも検討しましたが、父親の度重なる転倒騒ぎ、さらに叔母の件に関しても「うるさい!」のひと言で聞く耳も持ちません。

父親という人間は、これまで大切な時に自身で判断し、時に頑張り、時に頭を下げて来なかったタイプで、その度に母親が仕事を掛け持ちしたり、こみちたちに負担を求めて来たりして、今に至った経緯があります。

もちろん、そんな父親を一方的に責めるつもりはありません。

ただ、せめて血の繋がった妹に対して、自身のことよりも一つくらい優先して欲しいという思いがあります。

というのも、現状を言えば、確かに父親は足が良くありません。

でもそれはまだ軽度だった頃、膝の負担を軽減させる意味でも減量に努めたり、膝関節周りの筋力をアップさせたりと、運動療法や健康管理についていろいろと提案してきても「大丈夫」と言い続けて来た結果だったりします。

だから、「足が悪いから無理」という発言で、できないことを正当化して欲しくありません。

もちろん、100の100をして欲しいと思っているのではなく、せめて1でも2でもと思うのですが、結局は誰かの助けを待っていて、お膳立てした最後の部分をちょっと手伝うくらいなのです。

先日も、「叔母の件、何もしていないだろう!」とこみちが責めた時も、「じゃあ、俺が全部する! もう手を出すな!」と言ったものの、しばらくすれば「予定があって動けない!」と言い訳を始めます。

「その予定と叔母を比べて、その予定が大切なの?」と聞けば、「(叔母のことなど)面倒見切れない」という始末です。

介護士ではなく、家族の立場で考えると、やはり父親には父親であって欲しいという思いがあり、簡単に「そうですね。ではお茶でも飲んでいてくださいね」とは言えません。

まだまだ父親にもできることがあって、認知症状など認めたくないからです。

でも、もう父親は変わることがないでしょう。

「じゃあ、このまま何もしてあげなくて、叔母ちゃんが身寄りのない人になって、無縁仏でも良いのね!?」と問いかけると、即答で「それで良い!」と言い切りました。

そこには、言葉の意味やその決断によって生じる結末が、もはや理解できていないのかもしれません。

今朝も5時に起きて朝食を作りましたが、大きないびきをかきながらすやすや眠っているのが分かります。

そして、みんなが仕事で出掛けることに起き出して、テーブルに置かれた朝食を食べて、またテレビの前に寝転んで、眠くなればうたた寝をして、昼ご飯は母親に作ってもらうのでしょう。

これでは、もはや在宅介護そのものですが、同居している当初の目的が失せて、ただぐうたらした生活を提供しているだけになっています。

「俺だって、妹にお金を渡したこともあるんだ!」

時々、何かのタイミングでそんなことを言い出しますが、その金額や時期も不鮮明で、それ以上に今の叔母が求めていることを父親は理解できていないのですから、ただただおんぶに抱っこの赤ん坊そのものです。

ここ数日前から、トイレを汚すことが多くなり、便座周辺にかなりの尿をこぼしてしまいます。

もしかすると、下着やズボンも汚している可能性もあって、本当に確認をし始めたら介護認定をお願いしなければいけない段階に来ているのかもしれません。

叔母の件が落ち着くまではと思いましたが、どうやら同時進行しないといけない状況で、結果次第ではデイサービスや住宅改修なども検討しないといけないでしょう。

こみち自身、今回の試験を一つの区切りとして、時期をみて介護士を辞めたいと思っています。

でも、その決断を鈍らせてしまうのは、父親や母親のストレスから来る老化現象が顕著になったこと。

父親は働くつもりは全くありません。

言えば、する、できると言いますが、求人広告を見ることも、電話を掛けることも一切しませんし、3度のご飯とテレビを観て1日が終わるだけの生活です。

悲しいなぁ、切ないなぁと思いますが、人は段々と行動範囲を狭めていき、やがて目の前の食べ物を口に運ぶこともできなくなります。

動かないのに、昼間、誰もいないとオヤツを食べているらしく、顔が丸々している父親ですが、足が悪い、膝が痛むという訴えを聞いても、「ああそうなの」と冷たく接してしまうのは、家族ゆえでしょうか。