中高年の仕事探し
例えば、求人募集している会社に面接で訪問するような場合、あれこれと最初から心配し過ぎるのも考えものです。
「トイレ休憩は何分でしょうか?」
「食堂のメニューで、嫌いな物を取り替えてもらえますか?」
まぁそんな質問を初めての面接で言う人も少ないと思いますが、例えば「当社で見つけた不正行為を第三者機関に連絡しますか?」というようなアンケートに、「YES」と答える人も少ないでしょう。
そもそも、そんな質問をして来る会社というのもどうかと思いますが、ここで言いたいことは「まずは繋がりを持つ」ということです。
というのも、正式に雇用が認められると、会社との関係も少し変化があります。
例えば、会社の建物に入れますし、同僚たちとも顔を合わせて日常のたわいのない話題で盛り上がることもできます。
「なんだそんなことか!」と思われるかもしれません。
しかし、実は採用されるということはとても凄いことで、具体的には「キャリアプラン」が明確になります。
例えば、フリーランスで、パソコン操作がめちゃくちゃ詳しいとしましょう。
その知識や技術が、一般的なレベルを超えているなら個人でも勝算があります。
しかし、詳しいには違いないけれど、そのレベルがプロとして活躍できるだけのレベルではないような場合、それだけの技術ではプロにはなれません。
つまり、そんな類の知識が10個あっても20個あっても、結局は趣味のようなものとして扱われます。
逆に、ある業務の担い手として雇用されると、しばらくは雇われた目的で仕事をこなし、段々とそれ以外の技術や知識を社内でアピールできれば、時に新たなプロジェクトとして社内にいながら独立することも不可欠ではありません。
今にして思えば、介護系の会社なら、行政や建築、イベント企画、音楽やダンス、調理など、実はかなり多岐にわたる分野と関係が深いのです。
ある介護施設に雇われて、日常的に利用者のオムツ交換を仕事とすることもできますが、自身の得意な分野、しかもそれだけではプロにはなれないレベルだとしても、組み合わせることでニーズを見つけ出すことが可能です。
実際、こみち自身も、来春の国家試験を終えたら、3月から4月くらいを目処にして次なる展開へと進みたいと思っています。
まだ具体的には何も決めていないのですが、施設内の業務に対して熱意はありませんし、介護士として働いてきて介護施設での仕事があらかた分かったと思うからです。
特に、介護士がケアプランの実施者だとしても、それで何か利用者を変えることは難しく、確かに声掛けなどの接遇がどれだけ大切かは理解しているつもりですが、本気でそれを活かすなら施設内で行うだけでは限界があるのも事実です。
1日が24時間という考え方をすれば、大きな組織を操るような考えをするつもりはなく、どちらかというと自身が働いて楽しくできないかと思っています。
そんな考えに至ったのも、介護施設で働いてこられたからです。
例えば、施設選びの重要性は、スペック的な視点ではなく、現場を知っているからこそという部分もあるでしょう。
真新しい施設は、なんとなく気持ちがいいものです。
しかし、しばらくそこで生活をすれば、やはり当たり前になるのが本音でしょう。
では、何か施設だけが催したことだけではやはり限界があります。
つまり、窓からの景色のような、自身だけでコントロールできない要素を多分に含んでいると、それだけバリエーションが広がります。
このことは、個人ではなく、雇用されたことに似ていて、まだ自身のスキルだけではプロになれないと感じる人ほど、実は雇用される経験を活かすべきなのです。
確かに中高年になると雇用されるのも簡単ではありません。
正社員になるとさらに難易度も上がります。
しかし言い換えれば、パート雇用でも何かアピールできるものや、これからのステップに活かすことができるなら、その経験は無駄にはなりません。
むしろ、中を覗くことができ、アピールできるとするなら、目的としては同じです。
そんな風に考えて、活かせそうな仕事を探してみてはいかがでしょう。