試験で役立つかもしれない知識を羅列しておくと
医療的ケアの範囲で知っていると役立つ知識をいくつかまとめておきました。
それ以外にもチェックしたいポイントはありますが、先ずは基本的内容だけを優先することにします。
生命維持
人が生きていくには、「呼吸」無しに成立しません。
と言うのも、呼吸によって体内の細胞は酸素と栄養素を吸収し、二酸化炭素と水、老廃物を出すことを行なっています。
つまり、呼吸が停止すれば、動物である人間も生きることができないのです。
そして、細胞レベルでの循環を「内呼吸」と呼びます。
それとは別に、肺による酸素と二酸化炭素の交換を「外呼吸」と呼んで区別しています。
と言うのも、喀痰吸引の「喀痰」とは、呼吸と密接に関係する気管に生じた「たん」を除去する行為なので、呼吸に対する理解も不可欠ということでしょう。
気道
一般的に口又は鼻から吸い込んだ空気は、咽頭、喉頭、気管を経て左右の肺へと誘われます。
口又は鼻、から咽頭までの区間を「上気道」と呼び、それ以下の区間を「下気道」と呼び区別しています。
中でも「咽頭蓋」は、咽頭部にある「ふた」で、食道と気道の分離に大きく影響する機関です。
この咽頭蓋が不適切な動きをすると、誤嚥性肺炎など招くので、介護現場ではトロミ剤を用いて流動性を抑えた液体にしています。
誤嚥性肺炎で炎症が発生しやすいのは「右気管支」で、ここで言う「右」とは自分から見た位置を指すので、「右気管支」は右腕側になります。
というのも、左気管支には心臓もあるのでスペースが限られていて、気管支の角度が左に比べて右はストレートに近く、より異物混入しやすいからです。
呼吸器官
酸素を吸収するためには、気道の確保の他、肺などの伸縮も不可欠です。
そこで、肺が硬くなってしまう肺線維症、胸膜が硬くなる滲出性肺膜炎などでも肺活量が低下します。
また、気管支喘息や慢性気管支炎なども気管に炎症を伴うので、空気が通りにくい状況になっています。
さらに、うっ血性心不全では、肺にある肺胞が液体に浸る状態になり、ガス交換が行えないことも起こり得ます。
血液半分赤血球で、ヘモグロビンを含有しています。
このヘモグロビンによって酸素を摂取できます。
つまり、貧血とは赤血球の量が低下している状態とも言えます。
チアノーゼとは、血液中の酸素濃度の低下により見られますが、中枢性チアノーゼとは口唇、舌などが青紫色びなることです。