第34回介護福祉士国家試験対策 「介護過程」を勉強する パート2

 前回に引き続き「介護過程」を掘り下げる!

公的な介護サービスと密接に関わる介護過程の役割を、出題範囲と比べながら確認していきます。

試験向け対策として、ある程度割り切った内容になっていますが、まずは基本的、基礎的な知識を確認したいと考えています。

「介護過程」とは?

平成23年10月28日付けで、厚生労働省社会援護局長から通知された実務者研修における介護過程の到達目標が定められました。

つまり、この後に紹介する内容が、ある意味で介護福祉士試験でも問われることになる部分とも言えます。

「介護過程」は、3つの段階に分かれています。

介護過程Ⅰでは、その目的や意義、展開等を理解していること

介護過程IIでは、情報収集、アセスメント、立案、実施、モニタリング、計画の見直しを行うことができること

介護過程Ⅲでは、介護過程IIにプラスして、知識や技術を修得し活用すること。加えて、安全や事故防止に対する意識、家族や他職種との連携なども求める。

日常生活を過ごしていた人が、加齢や障がいなどの理由で、これまでの生活に支障が生じることがあります。

その際に原則65歳を超えた人は介護保険制度に従った支援を行政から受けることが可能です。

そして、支援の根拠となるのが介護保険制度であり、実際の支援サービスを決定するのがケアプランであり、そこに至るまでの流れがここで再確認する介護過程です。

つまり、介護現場にいる介護士の趣味や思いつきで支援されるものではなく、あくまでもケアプランに示された内容によって支援は行います。

そして、そのベースとなる介護過程には、情報収集、課題の把握、計画の立案、実施、評価とサイクルが続き、支援を必要としている人を絶えずサポートします。

つまり、計画の立案の中心人物がケアマネであり、実施の中心人物が現場の介護士などというわけです。

また、介護士は日頃から利用者と接しているので、情報収集や課題の把握にも関わる存在です。

利用者が施設で暮らしている場合には、施設に所属する現場リーダーが個別の計画を立て、自宅で暮らしている場合には、サービス提供責任者が立てた個別サービス計画に基づいて提供されることになります。

「ケアプラン」との違いは、ケアプランが指針を示すものだとするなら、各サービス計画は実質的なサービス提供のマニュアルに該当します。

例えば、運動機能維持のために身の回りを整理整頓を目標とするのがケアプランなら、実際にどんな手順で整理整頓するのかを決めるのがサービス計画の目的です。

介護過程の展開

支援して欲しい人に適したケアプランを立てるためにも、先ずは「ニーズ」を聞き出すことから始めます。

ニーズとは、今現在の問題解決とともに、これからの将来を見据えた予防策も含まれます。

これまで実際に施設などで働いている人であれば、利用者の求めるニーズがどのようなものであるかを知っているでしょう。

しかし介護過程におけるニーズでは、さらに掘り下げた視点から利用者の求めるニーズを見つけ出すことも大切です。

一方で、利用者も人間ですから、マズローの基本的欲求に示されるように、生理的欲求、安全欲求、所属欲求、自尊欲求、自己実現欲求と段階により高度な欲求が生まれます。

つまり、食べたいとか、寝たいとか、本能的に出てくる欲求をスタートとして、身の安全、社会への参加、自尊心、さらなる希望実現と求める内容が変化するのです。

介護過程においても、「どうしたいですか?」という質問に対し、もしかすると「何でもいい」としか答えてくれないかもしれません。

その理由は、言っても叶えてくれないとか、叶うはずがないとか、利用者自身の中で制限を掛けていることもあるからです。

もちろん、介護サービスが全ての要求に応じられるものではありませんが、それでも本音を聞き出すことができれば、より利用者の意図する内容に近いケアプランができるでしょう。

その意味では、アセスメントの部分で見える情報から気づくことで得た情報など、様々な手法を用いて、利用者の意図を知り、そこから短期的目標や長期的目標を立て、計画していくことが大切です。

介護過程とチームアプローチ

情報が集まってからも、その支援を叶えられるのが、介護士ばかりとは限りません。

時には医師の判断や、看護師の処置など、介護職には認められていない支援では、他職種による協力が不可欠です。

そうすることで、様々な視線から利用者を支えることができるます。

各専門職が集まり開かれるチームカンファレンスの他、ケアマネによって開催が義務化されるサービス担当者会議もあって、様々な立場の専門家によって利用者の生活が支えられています。