以前からユマニチュードの存在は知っていた!?
今にして思うと、実務者研修でお世話になった学校に感謝しています。
ちょっと変わった学校でしたが、実際に仕事をしてみて役に立つことをたくさん学ばせてもらえたと気づきます。
その1つが「ユマニチュード」の存在で、授業中にビデオにて紹介されたものでしたが、当時のこみちは常に「介護って何?」と思っていたので、ある意味でスッと入ってきました。
もちろん、ユマニチュードの本質を根本的に理解できているとは思いませんが、それでも実際に利用者と接する時に気をつけるべきポイントとして参考にさせてもらっています。
パターンとしては、新しい入所者に対して、担当者になっていない時はすぐに挨拶はしません。
時には初日、「こんにちは」くらいのコミュニケーションで終わってしまうことさえあります。
利用者の様子を観察した後、改めて挨拶に向かいます。
その時には必ず目線を利用者の高さと同じか下にして、笑顔と落ち着いたトーン、ゆっくりと話すことを意識しています。
「お茶を飲んでいるのですか?」
なんでもいいのですが、身近な話題を投げかけて、もっと近くで利用者の反応を観察させてもらいます。
時には、紅茶やケーキの話、冷たい飲み物の確認、反応に応じてさらに話題を発展させます。
意識的ではありませんが、何段階かに区別して、こみちなりに対応方法を確立させます。
特に通常の対応に入ると判断したら、ボディータッチも行いません。
もちろん、タメ口や「ちゃん付け」呼びもしません。
できる限り丁寧語や尊敬語を使います。
また、少し認知機能に低下が見られる場合には、会話が成立しているか、こちらの言葉をどれくらい理解できるかで、対応を考えます。
もしも、基本的なお願いを理解できる場合には、シンプルで分かりやすい言葉でアプローチを試みます。
「おトイレに行きませんか?」
「このジュースは嫌いですか?」
「寒くないですか?」
別の仕事でたまたま横を通る時に、笑顔で会釈することでもコミュニケーションになると思っています。
しかし、言葉を理解できない状態では、長い説明は聞き入れてもらえません。
そこで、よく使うのが、「トイレ」と「待っていて欲しい」のワードを覚えてもらう工夫です。
食事はジェスチャーでも伝わりますから、トイレと待つことが伝われば、断然介護しやすくなります。
立位が取れない場合のオムツ交換でも、ベッドに近づくときから存在を確認してもらえるように近づきます。
利用者の視界や耳から存在を知ってもらうためです。
これも学校の研修で何度も指摘されたポイントでした。
そして、名前を呼び、体に触れる時や布団をめくる時には、「いいですか?」と聞くようにしています。
もちろん、いきなりオムツ交換ではなく、「これからお尻をきれいにしたいのですが、いいですか?」と確認し、そこから準備をして介助を始めます。
不器用なこみちでも介護の仕事が続けられるのは
なぜ、ユマニチュードのことを紹介しようと思ったのか説明すると、YouTube のおすすめにあったから。
視聴して、病院や介護施設で利用者の暴力に困っていると知ります。
確かに男性利用者の中には、とても暴力を振る人がいますが、経験からすると完全に分別がつかない状態と、孤立や不満から拒絶反応を示している時では対応が異なります。
それでも、認知機能は一定ではなく、体調によっても変動するので、いつもの方法で会話をしながら交換することもあります。
ただ、こみちの場合にも完全に対応できているのではないので、時に意思疎通がうまくできません。
そんな時に先輩スタッフに援護を依頼し、バタつかせた拍子に怪我しないように注意して交換を終えることもあります。
そんな利用者もいますが、それでも365日、拒絶反応を示すことはなく、大半は呼び掛けに応じて協力的です。
視聴した動画では、抜去の危険から身体拘束まで行っていましたが、なかなか難しい状況だと思います。
そんな状況に辞職される看護師や介護士も多いと紹介されていましたが、思えば勤務している職場ではそんな状況ではありません。
こみちがキッチンでお茶の準備をしていると、数名の利用者がフラフラと近寄ってくれて、時には「今日の飲み物は何?」とか、「部屋に〇〇を補充して欲しい」とか、「今度のレクリエーションはこみちがするの?」とか、いろんな話をしてくれます。
「あとでね!」とか、「これが終わったら行くね」とか、「今日は別の人だよ」とか、特に満面の笑顔ではなく、でも自然な感じで会話します。
飲み物を配る時も、「今日は〇〇ですよ」とか簡単に説明しながら、でも面白いもので説明をみんな聞いていて、実際にその人に配るときには「温めて欲しい」とか言ってくれます。
ある意味で特別なこと無く、でも利用者それぞれと向き合うことで、会話が成立しています。
男性利用者の中には、「今晩、泊まっていけ」とか言って、帰る時刻になると腕を掴んで離してくれないこともあります。
「明日も来るから」
「何時?」
「ええっと、遅番だから…」
「遅いよ! もっと早く来い!」
そんな会話をしてくれるので、本当にありがたい話です。
もしも、利用者から拒絶反応されていたら、こみちはもっと介護の仕事が嫌だったでしょう。
しかし、みんなとても優しくて、職場に行けば笑顔で迎えてくれるのがありがたいです。
それこそ、ユマニチュードを学べば、さらに利用者とも親しくなれるのでしょうか。
コロナ禍が収まったら、改めて研修に行ってみたい気持ちです。