中高年の転職組が心得る「若い世代」との関わり方

 割と年齢層が高いのが「介護業界」!?

こみちが勤務している介護施設にも、10代の若い介護士が働いています。

しかし、全体としては30代までが「若手」という感じで、中高年に入る60歳までや、さらに70代の高齢者スタッフも人数としては少なくありません。

特に介護士ではなく、清掃スタッフには若手の人はいませんし、雰囲気的には60代が中心のように感じます。

また、介護施設には「リネン」と呼ばれる利用者のベッドで使用するシーンなどを交換する専任スタッフがいますが、彼らも中高年以上という雰囲気です。

その中では、看護士と機能回復訓練士たちが比較的若いスタッフで構成されています。

特に、作業療法士や理学療法士の資格持つ訓練士たちは、20代と30代が大半です。

例えば中高年が介護士から転身した場合

こみちの施設を参考に考えれば、中高年で作業療法士の資格を取得した場合、未経験の状況では採用枠が多いとは言えないでしょう。

これは介護業界だけではありませんが、採用面接の際に「年齢」がポイントになるのは上司となる既存スタッフとの年齢差だったりするからです。

何らかの理由で、若返りも兼ねて上司に若いスタッフを抜擢したような時は、その下につくスタッフは若手組が基本です。

ただ、運営を潤滑にする意味で、中高年のスタッフを立てることもありますが、その時の条件は「経験者」であることでしょう。

つまり、中高年が将来の展望を見据えて資格取得を検討する場合、実は取得そのものよりも採用枠の方が重要かもしれません。

その意味では、実年齢はともかく、雰囲気や興味の持ち方などが若手組からも受け入れられる人柄であることを意識するべきでしょう。

打算的なことを言えば3年は我慢する?

介護士、看護士、作業療法士などは未経験者から原則3年を経て有資格へとなることができます。

しかし、それは資格取得までの期間に過ぎません。

ここで言う「3年の我慢」とは、有資格者となって働き始めてからの期間を指します。

具体的には、「問われたことの範囲内で自分の気持ちを伝える」ことを強く意識しましょう。

つい、親しくなると、年下の上司に対して、タメ口で話してしまうような態度に出てしまいます。

特に中高年になると、若い世代よりもその傾向が強く、何か許されるという誤認があるようです。

実際に、そんな態度に出たからと言って、不遇が待っているという話ではありません。

ただ、転職組の中高年が先に業界入りしている若手組を敵に回して得することは全くありません。

あるとすれば、「役職」をもらえた後でしょう。

こみちとしては、それでもまだしっかりと若手を尊重した物腰を続けた方が上手くいくと思います。

自分の方が詳しいとか、仕事ができるとか、何か張り合う気持ちになってしまうと、若手組とはすぐに溝ができて、でもその溝さえ曖昧で、気づかないのは自分だけということもあります。

発した言葉を弁解できる時間や関係ならまだ改善の余地はありますが、若手組はとても押しが強くない分、一度引かれてしまうともう乗って来てくれません。

昔、年上の社員が「〇〇のやり方知っている?」と、ある意味、それくらい調べてば分かるだろうと思うようなことを聞きに来ていました。

「そうなんだ。よく分かったよ。ありがとう」

説明した内容とは少しアンバランスなほど、喜んでくれたのを見て、「いつでもどうぞ」と思ったものです。

でも、本当は疑問を解決したかったのではなく、若手組とのコミュニケーションだったということ。

確かに、職場でも若手組を捕まえて、LINEの使い方を教えてもらっているベテラン勢が少なくありません。

飲み会で親睦を深めることが得意ではない若手組との接点を、中高年はしっかりと理解して付き合う必要があります。

意外と年上のベテラン勢よりも、若手組の多い職場の方が転職組には気を使うかもしれないでしょう。