「稼ぐ」を科学すると分かること

 具体化した仕事ほど「報酬は安い」!?

契約書や事業計画書を作成したことがある人なら、それらの書類がどのように作られるかも知っているでしょう。

知らない人に解説すると、ある程度の予算が決められていて、そこに見込み収益(報酬)が折り込まれ、さらに具体的な事業計画が決定されていきます。

つまり、「とても美味しいラーメン」を作っても、いくらで売るのかを決めなければ商売は始められません。

さらに言えば、どこに店を出すのか、どれくらいのコストが掛かるのか、始める前にある程度の試算が行われ、3ヶ月後、半年後、1年後にどれくらい売り上げが上昇しているのか予測しなければいけません。

「未来のことなど分かるはずがない!?」と思うかもしれませんが、そうしなければビジネスとしては動き出さないのです。

起業家というのは、そんなビジネスの動きだしに興味を持った人たち。

正社員やアルバイトというのは、ビジネスとして動き出した業務をそれぞれの立場で支える人です。

月給〇〇円。

ある正社員の給料も、その人がどんな仕事をしてくれるか予測して決定されます。

つまり、50万円が妥当だと判断される人もいれば、18万円で先ずは仕事ぶりを見させてもらおうと判断された人もいるはずです。

中には、その会社がそれほど儲かっていなければ、世間的には40万円クラスでも、20万円ほどで働いてもらうこともあります。

転職サイトなどで、その人のキャリアを見て相場価格を算出してくれたりするのは、汎用性の高いスキルを持っている人ほど、異業種でも高く評価され、場合によっては現職を大きく上回る報酬を手にすることもあり得ます。

一般的には、法律や税務、保険、医療、教育、ITなどが有力とされるスキルでしょう。

例えば、弁護士資格はなくても、司法書士資格を持っていて、プログラム言語まで扱えれば、活かし方はその人次第です。

看護師資格と教育やITなども、これからのビジネスと言えるでしょう。

先ずは稼ぐこと

個人で10万円稼ぐことよりも、3人グループで30万円稼ぎ分配する方が、初期のビジネスとしては大切です。

というのも、お金を動かすことが次に繋がり、時には有力とされるスキルを超えたパワーになるからです。

中学しか行っていないから稼げない時代ではありません。

高校や大学で何をどう学んでいるのかを知ることができれば、高卒や大卒者が考えることも分かるでしょう。

一方で、ビジネスという意味では、「実際に動かすこと」が大切で、評価や評判ができても「決断力」がなければ、起業家にはなれません。

つまり、誰かが作ったビジネスモデルを支える人として活躍することになるので、役割や作業効率を意識してミスの少なく仕事に努めなければいけません。

その意味では、中学、高校、大学と進学するに連れて、より高度な学問に触れるチャンスも多いので、そこでしっかり身につけた人は社会的に評価されるでしょう。

国内なら東大をはじめとした旧帝大と呼ばれる大学がオススメですし、海外まで範囲を広げれば、より高いスキルや経験を身につけられる大学がまだまだたくさんあります。

例えば、英語を話せるというスキルも、ビジネスを動かす時に使えるスキルか否かが問題です。

相手との駆け引きやセールストーク。時には強気に押し切る術も必要でしょう。

そんな駆け引きを英語でできるなら、その英語力は「起業」にも使えるスキルとなります。

そこまではできないけれど、形式的に不適切なところがなく、失礼な言葉使いにはならないというレベルなら、決められた業務で使うことができるでしょう。

さらに、日常的な会話ができるなら、異国の職場でもみんなと一緒に働けるだろうと想像できます。

このように、どんなスキルも、起業レベルか、ビジネスレベルか、日常生活レベルかと分けてみれば、自身のスキルがどれくらいなのかが分かります。

得意を磨いて、ビジネスレベルや起業レベルにまで引き上げることで、「稼ぐ」を体験することがスタートでしょう。

資格取得も複合技で

弁護士資格を持っていても、起業レベルの意識がなければ、自分で事務所を構えることはできません。

人脈も必要ですし、資金集めも上手くないと始まりません。

取ればすぐに稼げる資格を探すよりも、いくつかの資格を取得して、「〇〇の分野」に強いという方向性がオススメです。

宅建士から、マン管、さらに防火管理者へとキャリア形成していくのです。

他には、国家資格をどれでも良いので取得したら、その資格に関連しそうな資格を探すのも方法でしょう。

特に業務独占を持つ資格ほど評価も得やすいので、電気系統や税務、労務系など、分野別に攻略しても良いはずです。

というのも、ビジネスで大切なのは、「動き出すこと」。

資格がないとできないこともあって、そんな資格を持っていると、ビジネス界では重宝されます。

逆を言えば、動き出すことに無関係なスキルは、評価されるまでが長く、時に上手なのに評価されないまま終わることも珍しくありません。

だからこそ、ビジネスと趣味は明確に分けるべきで、ビジネスで評価されれば、趣味も活かされることがあります。

しかし、趣味が評価されて、ビジネススキルに発展するのはとても珍しいでしょう。

趣味とは言え、売れたいなら流行やトレンドを分析するべきですし、徹底して売れるものを目指すくらいでないと、なかなか日に目を見ることはできません。

いずれにしても、ビジネススキルがある人とない人では、働き方が大きく異なる時代になりました。

自分がどちら向きなのかは、これまでの経験から判断するとして、いずれの選択肢を選ぶにしても、「稼ぐ」を意識した行動が不可欠です。

闇雲に努力や我慢を続けても、それが評価に繋がることは稀です。

今の勉強や訓練が、これからの何に結びつくのかを考えることができたら、その後の展開も期待できるでしょう。