利用者の健康
介護施設で働いていると、まれに利用者が体調を崩すことがあります。
気分が悪くなることや、熱が出ることなども起こります。
実際、多くの利用者は血圧を安定させる薬など服薬している方たちで、施設としても健康管理は不可欠なのです。
介護未経験だったこみちが「実務者研修」を受講している時に気になったことの1つが、「利用者の服薬」でした。
例外もあるのですが、いつも飲んでいる「一包化(一回分の薬を小袋にまとめたもの)」された内服薬なら介護士でも扱えます。
補足しておくと、ある薬が1枚のシート(PTPシート)に入っている場合、それを必要な時に取り出して利用者に渡す行為は介護士には認められていません。
あくまでも「一包化された」場合に限ることがポイントです。
さて、日ごろ健康的な利用者でも、年齢は70代や80代、90代以上という方なので、介護士としては常に配慮しなければいけません。
このブログ記事でも「介護とは?」をテーマにしていますが、もっと言えば、寄り添いや傾聴も「健康であること」が大前提の話です。
体調を崩した利用者
数時間前まで、いつもと変わらないか、少し反応が悪いのかと感じるほどでした。
ところが、急に呼び掛けても反応がなく、他の介護士が何度も名前を呼び掛ける姿に気付いて駆けつけました。
目つきに正気がなく、年齢や体調を考えると適切な対処が求める状況です。
そんな時には、バイタルを測る間に別棟の看護師に連絡します。
こみち自身は気づいていなかったのですが、朝から異変があったようで、トイレでも自身で立つことができなかったというのです。
とはいうものの、数時間前に声掛けした時、「ありがとねぇ〜」などといつも通りの表情で応えてくれました。
もちろん、数時間前の反応など参考にならないことは頻繁にあります。
過去に心肺停止となった利用者も、数時間前はふつうに会話できていたからです。
「個人の尊重」とは?
介護では、「利用者本意」や「個人の尊重」も重んじられます。
つい介護士は日常のスケジュールを優先して、利用者の気持ちをおざなりにしてしまうことがあります。
そうでもしなければ、予定をこなせないと思う気持ちがそんな行動になるのでしょう。
しかし、利用者が体調を崩して、青ざめた表情で静かに横たわる姿を見れば、本当に自分の介護スタイルで十分だったのか疑問に感じるはずです。
もちろん、実際にはどうしようもないことがあります。
医師や看護師でさえ、手に負えないことだってたくさんあるでしょう。
まして、医療行為が行えない介護士ができることなど、本当に限られています。
だからこそ、健康で生き生きとした利用者にしてあげるべき「介護」があるはずです。
実際、看護師や医師が状態を確認して、救急搬送するべきか判断し、場合によってはそのまま入院になることもあれば、しばらく様子観察になることもあります。
そんな状況を知ることでも、「介護とは何か?」を考えるきっかけになるでしょう。
「個人の尊重」を本当の意味で理解するまでには至りませんが、介護中の出来事を通じて感じることも多いのです。