介護職ってどんな仕事をする?

「接客業なの?」介護職の素朴な疑問


入職してみれば当たり前に思うことも、検討中には何かと気になることってありますよね。

介護未経験者にとって、「介護職」ってどんなことをしているのかも気になるポイントだと思います。

介護職というと、車イスに座った利用者を微笑みながら押しているイメージ写真がありますが、そんな風に思う人もいるでしょう。

そんな作業もよくありますが、実際はもっと互いの距離感が違いかも知れません。

ベッドから車イスに乗り移る介助をする時、利用者の「できる」によっても異なりますが身体を密着させることだって普通にあります。

特に力の弱い女性の介護士なら、なおさらしっかりと身体を寄せて対応することでしょう。

というのも、介護士で腰痛に悩む人って多くいて、何度も繰り返し「乗り移り」をサポートしているうちに、腰を痛めてしまいます。

もっとも、完全に防ぐことは難しいですが、ボディーメカニクスと呼ばれる身体の使い方や、力を使わない介助方法もあって、「技」を知っているとかなり防ぐことができます。

ちなみに、こみちも「移乗介助」を何度も立て続けに行いますが、それでも腰痛にはなっていません。

男性ということもありますが、知っているのと知らないままとでは結果が異なります。

接客業という意味では、利用者とのコミュニケーションは頻繁にあります。

ショップ店員のように、ある程度決まったフレーズでの対応は難しく、日常会話から時事ネタ、事務的な伝達など、いろんな内容をやり取りします。

「〇〇さん、おはようございます」ということもあれば、「何しているの? アハハ」と冗談を言い合うことだってあるわけです。

利用者にとって、誠実な対応も嬉しいですが、気軽に話せたりできる存在なのもポイントになるでしょう。

結論として、介護職は、ぜひとも覚えておきたいスキルがある一方で、その人なりの個性を活かせる仕事でもあります。

初任者研修などを終えている人なら、入職して1ヶ月もすれば職場環境に慣れ、他のスタッフと一緒に働いていることでしょう。

接客業の経験者なら3日目には、「もう何年もいる人みたい」と利用者から言われるかもしれません。

オムツ交換はできるようになるのだろうか?


介護未経験の悩みは、「オムツ交換」ではないでしょうか。

こみちも絶対にできないと思っていましたし、今でも満足できない時があります。

それでも、業務として毎回「オムツ交換」をしています。

まず、言えるのは「覚えたいなら一回でも多くチャレンジすること」です。

未経験者や経験の少ない介護士を見ていると、できるようになったのは「積極的」だった人たちばかりです。

逆にできないままの人は、「言われた時だけ」とか、「急に別の作業を始める」など、「オムツ交換」を避けてきた人たちでしょう。

未経験者の当時、「もしも失敗したら」という不安はありました。

そんな時に先輩スタッフが最後は助けてくれると思えれば、安心して「オムツ交換」を名乗り出られるのですが、「できなかったらどうしよう?」という不安があると自分から手を挙げられません。

その辺りは、職場関係も影響するのですが、良い先輩に恵まれるか否かは大きいでしょう。

接客の部分にも似ていますが、評判の良い介護士が必ずしも面倒見が良いとは限りません。

また、いつも怒られるダメダメ介護士が、悪い先輩とも限りません。

つまり、接客はコミュニケーション能力なので、職員として評価されることと利用者から慕われることとは評価ポイントが異なります。

実際、こみちがオムツ交換を覚える時に聞いていた先輩たちは、管理者から怒られたりするスタッフだったりもします。

そのあたりの話も、介護職が異業種と異なる部分かもしれません。

歌やダンスもするの?

人前で歌を歌ったり、踊ったりするのが苦手な人っていますよね。

こみちもそうでした。

ただ、毎日、食事の前に体操を実施していて、介護職は「声を出すこと」が多い職業です。

慣れというのは不思議なもので、小さな声しか出せない人でも、声を出しているうちに段々としっかり発声できるようになります。

こみちも大勢の前で話すのが苦手でした。

しかしながら、先輩介護士が面倒見がる姿を見て、体操をするようになり、今では何の抵抗も感じないほど、利用者とのコミュニケーションを楽しみながら行っています。

これだって、型にはまった方法もありますが、アットホームな雰囲気でも良いからです。

「体操です。1、2、1、2」というやり方も、「体操しましょう〜!」という切り出し方もあるのです。

先ずは日勤帯から


入職して自分は介護に向いていないと思う人もいるでしょう。

こみちも勢いで入職して、数日後には「失敗した」と思ったくらいです。

しかし、1週間後には流れもつかめて来て、何をしていれば良いのか悩むことがなくなりました。

それは、時間毎に「やるべき事」を書き出した虎の巻を作成したからです。

「今は何時だから…」

慣れるまで、その虎の巻を出しては、次の仕事を確認していました。

思うのですが、先輩から「アレしてコレして」と指示されていると、自分で動くようになりません。

勝手に動けない気がするからです。

しかし、少しくらい間違えていても先ず自分で行動してみれば、ペースを掴めます。

「ココはこうした方が良い!」アドバイスを受けたら、虎の巻も修正しましょう。

職場に来てから帰るまで、不安がなくなれば、もう大丈夫。

あとは精度をあげたり、スピードアップして、もっと視野の広い作業を意識するだけです。

先輩スタッフたちも、未経験者の不安な気持ちはよく心得ているので、施設見学をして、体験入職して、と前に進んでみましょう。