10年をワンクールと考える!?

中高年でも実践したい意識改革!?


介護福祉士や社会保険労務士を実務経験で受験資格を得るときなど、「実務経験3年以上」という条件が必要になります。

言い換えれば、仕事に向いている人もいない人も「3年」経験すれば、「一人前」になる目安とされています。

また、看護士などになる場合でも3年制の大学や専門学校で学ぶ必要があることを考えると、社会的にも「3年」がプロとなるために要する期間なのでしょう。

そうだとするなら、どんな仕事に従事したとしても、3年以下の経験はカウントされないことになります。

それでも実力をアピールしたいなら、「結果」を示す必要があるでしょう。

イラストレーターなどのクリエイターなら、自身の作品集を作ることも方法です。

資格という明確な手段がないので、それに代わる「対策」が必要なのです。

3年が最初のステップだとすれば、そこからさらなる実績を重ねて「ベテラン」へと進むには、同様に3年や5年くらいは必要になって来るでしょう。

トータル10年のキャリアが自身をアピールするポイントに!?


「指示されれば、何とかその仕事ができる」ということではなく、「状況を見て自分で動き、より快適な環境を保てる」というレベルになれば、仕事を任せる会社や上司も信頼を寄せることができます。

ポイントを掴むのが早い人は、他の人よりも短期間でマスターするかも知れません。

しかし、ある程度の期間というのは、アクシデントや突発的なトラブルが起こる状況を経験するためには必要です。

付け焼き刃的なスキルは、時に足もとを掬われることもあるでしょう。

つまり、ある一定期間の業界経験は、その人のスキルを後押ししてくれます。

実際、会社の面接でも、中高年になれば学歴だけで判断されることは少なくなります。

なぜなら、難関とされる大学を卒業したのであれば、その後どのような経験を重ねて来たのかが気に気になるからです。

また、中学しか出ていなくても、その後のキャリア形成がしっかりとしていれば、社会的にも信頼される人材になっているでしょう。

10年を1つの区切りとすれば、単純に中高年なら2つや3つの誇れるアピールポイントがあっても不思議ではありません。

そして、転職する際にも、そのアピールポイントがストーリーとなって、志望動機やこれからの展望へと発展させることができます。

実際、面接官になれば、そんな流れは好意的に受け止められるはずです。

一方で、複数の資格を取得しているものの現場経験が不足しているなど、アピールポイントにするにはどこか不足した部分があると、面接官としても「優秀な方ですね」とか、「たくさんの資格をお持ちなんですね」と言った感想で終わってしまいます。

これでは、自身を売り込むポイントにはなりません。

中高年だからこそ10年をワンクールに


もしも、これまでにもアピールできるポイントを作られて来たのであれば、それを活かす方法へと視点を移していきましょう。

一方で、これまでの経験が不足していると感じる人は、「10年」を1つのまとまりと考えて、自分のキャリアを作りましょう。

それは、時代の変化を見ていても感じます。

バックボーンの無い経験は、環境が変化すると失速するからです。

実際、若い頃に比べて、中高年になると過去の経歴を問われるようになります。

年齢を確認されるにも、その一つなのだと思うのです。

「なぜ、その年齢で?」

ある求人募集に応募した時に、「年齢で落とされた」と思うかも知れませんが、採用担当者にすれば「中高年が時給〇〇円のアルバイトに募集した理由」を知りたいはずです。

本来ならもっと別のアプローチの仕方があって、そこに進めない原因を察するから、年齢で落とされてしまうのでしょう。

つまり、闇雲に自分を推すことは、返って自己評価を下げる結果になります。

だったら、しっかりと自分のキャリア形成を考えて、必要な経験を重ねていくことを目指しましょう。

中高年でも、10年のキャリアは十分に間に合います。

これからニーズの伸びそうな業界や、スキルを構築しやすい分野を探して、時には自己投資も考えながら、選択肢を集めてみましょう。