ポイント1 利用者よりも同僚の介護士に注意が必要
介護には、いろいろな視点があり、その時々で求められる介護支援も変化します。
真面目で律儀な人は、施設のルールや規律を重んじるでしょう。
また、フィーリングや雰囲気で動く人は、細かいことにこだわるよりも効率や効果を優先するかもしれません。
一方で、入職して半年未満の新米介護士は、まだまだ介護技術も勉強中という場合が多いでしょう。
介護に対する考え方も違えば、介護士なった理由も異なります。
自分のノルマならこなすのに、他人をフォローしない人や、少しでも楽をしたくて新米介護士に重労働を回す人も出てくるのです。
その頻度は施設の人選でも異なりますが、大なり小なり意見合わない介護士がいます。
そんな同僚との付き合い方や距離保ち方次第で、新米介護士のポイントも変わってきます。
実際、介護技術を持ったベテラン介護士であっても、同僚との距離感を間違えると孤立状態なってしまいます。
もちろん、利用者との関係は良好だったりするのですが、介護士同士の関係はシビアな面が多いのです。
ポイント2 利用者と利用者間に挟まれることも
利用者とひと口にいっても、タイプは千差万別です。
つまり、依存体質の利用者と意思疎通が難しい利用者では接し方が異なります。
依存体質の利用者は、ちょっとしたことで介護士を呼びます。
話を聞いて欲しいだけだったり、どうすればいいのか聞きたいだけだったりします。
そんな利用者に対して、あまりに素っ気ない態度を取ると無視や拒否が始まります。
だからといって、何でも言うことを聞いていると仕事が進みません。
さらに、意思疎通が困難な利用者は、介護士の言い分も理解してくれません。
「ここで待っていてください!」と告げても、勝手に動き出してしまいます。
特に独歩ができる利用者は、じっとしていないので対応も気を使います。
介護現場では、さまざまな利用者がいて、呼ばれてもその場を離れられない状況も少なくありません。
ポイント3 利用者家族のホンネに注意
介護施設には、時々利用者の家族が訪れます。
気さくに話しかけてくれる利用者家族もいて、世間一般の話題から介護現場のちょっとした話題まで話してしまうかもしれません。
しかし、利用者家族中には、どの介護士がどんなことを言ったのか覚えていて、何かの折に施設の管理者に告げ口することも珍しくありません。
悪意を持って介護士の不評を伝えるのではなく、「あの介護士は良いと言ってくれましたよ!」という風に、出汁に使われるのです。
場合によっては、後で呼び出しを受けることもあるでしょう。
笑顔だからといって、口を滑らさないことも介護士の基本です。
ポイント4 やってくれるからと甘えていたら
新米介護士なので、排泄介助や入浴介助など、個別の担当になると不安も感じます。
中には先輩介護士が、そんな新米介護士の心情を察して、面倒な仕事をこなしてくれたりします。
だからといっていつまでも甘えていると、「あの人は仕事をしない!」と言われてしまうかもしれません。
特に本人から直接聞くのではなく、誰かを介して耳にすることもあるでしょう。
「実はそんな風に思っていたの?」
後悔しても遅すぎです。そうならないためにも、自分で仕事を担当する意思表示を忘れてないことです。
ポイント5 失敗した時こそ正直になる
新米介護士なら、小さなミスは起こり得ます。
だからといって、それを当然だと言いのけては反感をかいます。
もしもミスをしたなら、自分から正直に事実を伝えましょう。
そして、なぜそうなったのかを責任転嫁するような発言は控えなくてはいけません。
自分のミスを軽くしようとして言い訳をすると、評判まで下がってしまいます。
介護は、小さなミスで利用者に身体や精神に危害を与えてしまう可能性があります。
だからこそ、実務者研修や初任者研修で学ぶ介護知識や技術が必要なのです。
仕事の忙しさに目を向けるばかり、雑な仕事やミスを連発しては意味がありません。
誰だって失敗はしたくないのですが、嘘をついてまで「できる人」になる必要はなく、最後は正直に仕事をすることが上達の近道です。