もしも「老いた親」と同居するなら
誰もが年を重ねて老いていきますが、まだ若い世代の方たちは「老い」を想像できるでしょうか。
偶然にすれ違う高齢者も、いきなり老けてしまった訳ではありません。
どうも観察した結果ですが、人は段階的に変化し、それが成長と感じたり、老いと感じたりします。
特に高齢者の「老い」で特徴的なことは、それまでの生活を維持することが難しくなり、段々と簡略化されていきます。
具体的には、目の届く場所に物を並べがちで、現役世代の頃は整理整頓されていた方でも、中には家の中がごちゃごちゃしていて驚きます。
これが親との同居になると、玄関に帽子を置いたり、お掃除道具があったり、「ある」ことが問題というよりも、元の場所戻すとか、新たにレイアウトし直すことが苦手になるようです。
つまり、同居するなら、「どうしてできないの?」と責めても良い返事は返って来ません。
同居していなければ、自然と室内が乱れて見えるのは、老いの一つの特徴だからです。
もちろん、しっかりと整頓されているお宅もありますが、こみち家の場合、整理整頓できません。
エリアを決めて整頓する場所を作る一方で、自由に使ってもらうというスペースを作り、上手く共存するしかありません。
ただ、ルールを守ることができなくて、整理整頓ができないので、家族で決めたことも厳密には守れません。
できないことにイライラしてしまうと、自分自身が壊れてしまうので、諦めることも大切です。