中高年のこみちが「介護士」を始めて良かったこと

これからどう生きて行けば良いのか?


フリーランスという働き方を選び、活動していたこみちですが、順風満帆だったとは言えませんでした。

収入の確保は、一般的なサラリーマンの時よりも大変だったからです。

というのも、雇用契約を結び決められた時間に出社して、与えられた職務を全うします。

フリーランスの場合も基本的には同じですが、決定的に違うのは「仕事が与えられないこと」です。

つまり、手元にある仕事をこなしながらも、次の仕事を見つけなければいけません。

その時、明日にも終わる仕事を抱えていて、10日は掛かりそうな仕事が来ても問題ない話ですが、すでにこの先2週間は忙しいという状況で、「どうしてもお願いします」と言われた仕事が急ぎだったりする時だってないとは言えません。

もちろん、「すいません」と断るか、事情を説明して仲間に振るのかという選択になるのですが、会社組織のようにある程度の人数がいないと、そんなことが度々起こるのです。

しかも、「仕事ありませんか?」と言ってうまい具合に見つければ良いですが、そんなタイミングは稀のことで、仕事を途切らせたくなければ、常に抱えている状況となり、仕事漬けになってしまうのです。

サラリーマンなら「また明日」もありますが、フリーランスにはそんな選択は無いに等しいでしょう。

「何か安定した仕事を見つけておきたい!」

こみちも中高年。

がむしゃらに働くだけでは身が持ちません。

仕事探しの模索が始まりました。

先ずは自分の強みを見直すことから

最近、書店に足を運んだことがあるでしょうか?

資格や就職に関連したコーナーに行くと、様々な職業に関する書籍が並んでいます。

一般常識を問うものや、専門知識を身につけて資格取得へと導くものなど、少なくともこみちが考えている以上に「大変な状況」に変わっています。

これもどこかで書いたように思うのですが、広告の仕事をしていた頃、中途採用の面接希望者がいろんな資格をアピールしていることにとても驚いた記憶があります。

こみちとしては仕事に直結する「作品は?」と思ったのですが、それも時代なんでしょうね。

いきなり作品ではなく、先ずは「一般常識」のある人間であることを紹介してくれたのです。

「凄いですね。いろんな分野の資格を…」

当時の話ですからパソコンに関係する資格が多かったのですが、今にして思うと「そこが出来ない」と面接には漕ぎ着けなかったのです。

ここで一つ言えるのは、「資格」を取ることから始める仕事も多いということ。

こみちの場合は介護に縁があって、「実務者研修」を受けることになったのですが、無資格でも働けるとはいえ、さすがに仕事とするなら「初任者研修」は受けておいた方がいいでしょう。

実際、こみちの勤務する施設にも、中高年の男性が週に3日勤務しながら、残りは学校に通うという生活を送っています。

大変ではありますが、先に進むためには越えなければいけない「ハードル」と言えるでしょう。

つまり、自分の強みを見直すと言っても、「私は器用だ!」とか「私は几帳面だ!」というような漠然としたことではありません。

言うなれば、中高年からの仕事選びですから、「営業ができる」とか「技術を持っている」というような具体的なものを指しています。

こみちの場合、営業経験もありましたが、何を売りこむ職種が合っているのか考えて、何となく営業に自信が持てませんでした。

かと言って、イラストや写真では、到底食べていけるはずもないので、候補にもなりません。

「どうやって生きていこうか?」

未経験ながら、介護を目指すことになったのです。

介護の仕事とは?


介護の仕事については、これまでにもいろんな形で紹介してきました。

そこで特に伝えたいのは、「他人の人生」に関わる仕事だということです。

高齢者介護に関して、我々中高年がまだまだ若いと思っているのと同じで、高齢者も出来ないことが増えても「おじいちゃん」でも「おばあちゃん」でもありません。

つまり、一人の人間として、対等に付き合っていけば、介護の仕事はとてもスムーズです。

時には怒り出すこともあります。

そんな時に、こっちまで「うるさい! 黙れ!!」と応戦しても意味はないでしょう。

なぜなら、何らかの原因があってその人は機嫌を損ねたのですから、「どうしましたか?」と聞いてみればいいのです。

「うるさい!」

と言われることもあります。そんな時は、少し時間をおいても良いですし、真剣な表情で「話を聞かせてくれませんか?」と踏み込んでもいいはずです。

すべてを叶えられなくても、「この介護士は何か行動を起こしてくれる」と分かってもらえれば、利用者は信頼してくれます。

もちろん、介護的な技術が身につけば、支援もスムーズになるでしょう。

そこは器用さは経験の回数なので、焦る必要はありません。

ただ、どこまでの出来で仕事をまとめ上げるのかはポイントになってきます。

中高年に多いパターンとして、一つの仕事に専念するあまり、他の仕事を周囲の介護士に押し付けてしまうことがあります。

「この仕事なら何分くらいで終わらせたいな」と時間を決めて取り掛かるようにしましょう。

確かに介護の仕事は重労働です。

仕事終わりは本当に歩けないほどクタクタになります。

それは、勤務中に利用者の要望に応えてきた結果でしょう。

逆に、仕事終わりになっても、体力が有り余っていたら、それは仕事をしていない証拠です。

もっといろんなことを頼みたかった利用者がいるはずです。

その先の展開は?


介護の仕事に慣れると、安定した収入を得られるでしょう。

施設によっては定期的なミニボーナスなどを用意していたりして、嬉しいこともあります。

また入職して半年が過ぎれば、有給休暇がもらえるので、時々はお金をもらいながら休むことができます。

フリーランスでは考えられない話です。

ただ、このままずっと介護の仕事を続けて行くのか、別の仕事へと展開して行くのかは仕事をして決めましょう。

きっと、介護の仕事は楽しいはずです。

ただ、体力と気力が消耗するので、そこをどう考えるかがポイントでしょう。